『マリアさまはとらいあんぐる 〜2nd〜』



第28話 「学園祭前夜」






月が雲によって覆われ、辺りが闇に包まれている建物の中。
そんな暗闇の中、ごそごそと何やら動く影が一つ。
完全に闇と同化している為、よく目を凝らしても微かに見えるかどうかといった感じだが、
時折、聞こえてくる音から、間違いなく誰かがいるという事が分かる。
その影は、何やら作業を終えると、そっと外へと出て行く。
暗闇でその顔までは見ることは出来ないが、どこか満足げな雰囲気を携えて、その影はゆっくりと歩き出す。
影が去って数秒後、雲に覆われていた月がその姿を現し、微かな光を窓から注ぐ。
しかし、それも束の間の事で、すぐに雲が再び月を覆い尽くし、内部はまたしても闇へと包まれていく。
まるで、これから起こり得る出来事を暗に示すかのように。





  ◇ ◇ ◇





とある町外れにある大きな屋敷。
その屋敷の一室で、二人の男が向かい合っていた。
男の一人、宗司が口を開く。

「さて、どう動くかな」

その呟きを耳にし、向かい側に座る青年、海透が答える。

「俺としては、このぐらいは簡単にクリアして欲しい所ですけどね。
 しかし、本当にアレで良いんですか」

「ああ、構わんさ。どの道、学園祭当日は来客者のチェックが普段以上になるだろうしな。
 それに、本番はまだこれからだ。その前のちょっとしたお遊びといった所だよ」

「まあ、父さんがそう言うのだったら、それで構わないけれど」

「そう急く必要もあるまい。時間はまだ、たっぷりとあるんだから。
 じっくりと甚振るのも、また良いものじゃよ」

親子はそれっきり口を噤むと、ただ静かに時が流れていくのを待つのだった。





  ◇ ◇ ◇





学園祭前日の土曜日。
お嬢さまたちが通うここリリアンでも、朝からどこかソワソワした生徒たちでごった返しており、どこか浮き足立っていた。
そんな祭り気分に近い昂揚感が漂う中を、殊更目を引く集団が歩いて行く。
言わずと知れた山百合会のメンバーたちである。
その中には、最近よく姿を見るようになった可南子の姿もあった。
放課後の手伝いだけでなく、登下校でも一緒にいる姿が見られるようになったばかりか、
人当たりが幾分柔らかくなった事も加え、紅薔薇のつぼみに妹がなどと囁かれていたりもする。
実際、蔦子や真美、クラスメイトたちなどが、祐巳にその真相を聞こうとするといった事が数日前には起こっていた。
当の本人たちは否定しているらしいく、周りもそれ以上に騒ぎ立てたりする事もなく、今の所は大人しいものだった。
明日に迫った学園祭というイベントを前に、特に誰もネタに飢えていないといった所なのかもしれないとは、由乃の言葉だったが。
いつも通りにマリアさまに手を合わせ、祥子たちは下駄箱へと向う。
そこで上履きに履き替え、それぞれの教室へと向う。
同じ学年で同じ階に教室のある恭也と祥子、それに令が揃って廊下を歩きながら、他愛もない話をする。

「いよいよ明日が本番ね。短い練習期間だったけれど、皆も本当に頑張ってくれた事だし」

「ええ、本当に。本番までには何とかなって良かったわ。
 後は、本番の恭也さんと美由希さんの決闘シーンだけね」

「まあ、それはぶっつけ本番ですから」

明日の学園祭の事を話しつつ、それぞれの教室に向う。
平穏な時間に安堵しつつ、しかし、それがまだ本当に訪れた訳でない事を理解しつつ。



放課後、といっても土曜日なのでまだ昼なのだが、明日に向けての準備の為、帰宅する生徒も少なく、
まだ生徒の多く残る廊下を薔薇の館に向って歩いて行く祥子たち。
途中で、美由希たち二年生組みや、乃梨子と可南子と合流して歩いていると、
校内放送を告げる音色が響き、その後に事務的な声が流れてくる。

『三年松組の高町恭也さん、至急、職員室まで』

繰り返し同じ内容が紡がれる中、恭也は首を捻り、残る者は恭也を見る。

「恭ちゃん、何をしたの。こんな所に来てまで呼び出されるなんて」

「人聞きの悪い事を言うな。そもそも、こんな所に来てまでとは何だ。
 元から呼び出されたことなどないぞ」

「あれ? そうだっけ?」

「お前の記憶がどうなっているのか、一度、その頭を割って覗いて見る事にするか」

「あ、あははは。じょ、冗談だよ。うん、冗談。
 恭ちゃんは、学校では呼び出された事はなかったよね、うんうん。ただし、病院は別だけど」

美由希の言葉に、恭也は美由希の口に指を突っ込むと、左右に引っ張る。

「どうして、お前はそう一言多いんだろうな。育て方を間違ったのかもしれんな」

「ふょ、ふょうふぁんに、そふぁふぇふぁれふぁおぼふぇふぁ…(きょ、恭ちゃんに、育てられた覚えは…)」

「何を言ってるのか、全く分からん。」

「ふぁ、ふぁふぇのふぇいよ(だ、誰のせいよ)」

恭也はその感触を楽しむように、上下左右と指を動かし、やっと解放する。
美由希は頬を押さえつつ、少し涙の滲んだ眼で睨みつける。

「恭ちゃんの乱暴者! この陰険で鈍感の若年寄の女たら……。
 あ、あははははは〜」

「はぁー。お前には学習能力というものが無いのか」

美由希の言葉に、恭也は盛大なため息を吐き出しつつ、両拳を握り締め、美由希専用お仕置き技の用意を始める。
それを見て、美由希は首を竦め、頭を両手で守るようにする。

「い、いやだよ〜」

「ほう、これから自分がどうなるかは分かっているみたいだな。
 少しは学習したか」

「うぅ〜、これを学習って言うのなら、もう嫌と言うほど学習したよ〜」

その台詞に祥子たちは、だったら何故、そうならないように学習しないのだろうと、当然の疑問を感じたが、口には出さなかった。
代わりに、美由希を助けるように祥子が恭也へと声を掛ける。

「それよりも、早く行った方が良いんじゃない」

「それもそうだな。しかし、本当に特に呼び出しを喰らうような事をした覚えはないんだがな」

「まあ、行ってみれば分かることなんだし、早く行った方がいいわよ」

令の言葉に頷くと、恭也は口を開く。

「そうですね。皆は、そのまま先に行って下さい」

恭也の言葉に頷き、薔薇の館へと向う祥子たちに背を向けると、恭也は職員室へと向う。
職員室へと入り、呼び出された用件を聞くと、恭也宛てに荷物が届いているとの事だった。
物は封筒で、恐らく恭也が在籍している学校からではないかという事だった。
恭也は礼を言うと、それを受け取って職員室を後にする。
慎重に注意をしつつ、恭也は封を開ける。
特に罠のようなものはなく、中にはただ一枚の紙だけが入っていた。
恭也はそれを取り出し、ざっと目を通すと、途端に顔を顰めて早足になる。
向う先は当然、薔薇の館だった。
恭也は薔薇の館に着くなり、美由希に向っていきなり用件を繰り出す。

「美由希、非常事態だ」

いつになく険しい恭也の態度に気付き、自然と美由希だけでなく、その場にいた全員のの顔つきが変わる。

「何があったの」

尋ねてくる美由希に、恭也は無言で先程の紙を差し出す。
それを受け取ると、美由希はその内容に目を通し、やはり恭也と同じように険しい顔つきになる。

「これって……」

怒りの為か、微かに肩を震わせつつこちらを見てくる美由希に、恭也はただ短く頷いて見せる。
二人のやり取りに痺れを切らした祥子が、二人へと説明を求める。
そんな祥子たちに、恭也は美由希の持っていた紙を全員に見えるようにテーブルの中央へと置く。
その手紙の内容を読み、祥子たちの顔から血の気が引いていく。
手紙の内容は、

『愛しいの高町恭也様、美由希様
    及び、麗しき薔薇たちへ

 先日のご挨拶は気に入って頂けましたか。
 今度はもっと別のプレゼントを用意させて頂きました。
 気に入って頂ければ、幸いです。
 祭りの前に、華やかな花火を打ち上げてあげようと思いまして。
 これでは分かり辛いかもしれませんから、ずばりとお教えしましょう。
 そのプレゼントとは、爆弾です。
 今日の午後六時に爆発するようになってます。
 無事に見つけることが出来るよう、心からお祈りしております。
 どうか、神のご加護がありますように。
 それでは、本日はこれにて。

 そうそう、爆弾を見事見つけ出す事が出来たのなら、ちゃんとご褒美が用意してありますから。
 それは、学園祭の間は一切、手を出さないという事です。
 どうです、中々良い景品だと思うのですが。尤も、見つからなければ、学園祭どころではないでしょうけれどね。
 それでは、この辺で失礼させて頂きます。』

「恭ちゃんや私の名前まであるって事は…」

「向こうはこちらの素性を調べ上げたという事だろうな。
 それよりも、今問題なのは、爆弾の在り処だが…」

茫然としている祥子たちに、酷とは思いつつも恭也は話を進める。

「何処か、隠し易い場所とかはないか」

「隠し易いも何も、その気になれば、何処にでも隠せるんじゃないかしら」

まだ顔を青ざめさせつつも、何とか冷静に考えを述べる祥子に、恭也は感心しつつも首を振る。

「確かに隠すだけならな。だが、すぐに見つかるような所にはないだろう。
 教室のロッカーなんかに入れておけば、誰かが見つけるだろう」

「だったら、一般の教室は全て排除しても良いんじゃないかしら」

志摩子が弱々しく言うのに頷きながら、恭也はざっと校内の見取り図を思いだす。

「虱潰しに当たって行くしかないか。美由希、お前はここに残って、万が一に備えていろ。
 俺はこれから隠せそうな場所を回ってくる」

恭也の言葉に、美由希が頷くよりも早く、祥子が恭也を呼び止める。

「ちょっと待って。一人で探すよりも、二人の方が良いでしょう」

「しかし…」

「恭也さんの言いたい事は分かるけれど、多分、ここまでは襲ってこないと思うわ。
 だったら、ここにいる皆で手分けした方が効率良いでしょう」

祥子の提案に、恭也は暫らく考えた後頷く。

「ただし、一人での行動はなしという事で」

こうして、それぞれの姉妹毎に、可南子は祥子たちと一緒に行動する事になる。

「俺は外から見ていくから、美由希は屋上から順に見てくれ。
 祥子たちは……」

それぞれに指示を出すと、さっそく行動に移る。
そんな祥子たちの背中を見詰めつつ、美由希がそっと呟く。

「皆、強いね。本当は怖いはずなのに、何とかしようと頑張ってる」

「ああ。俺たちも負けないようにしないとな」

恭也の言葉に頷いて答えると、美由希は走り出す。



手分けをして、あちこちと探し回る恭也たちだったが、未だに爆弾を見つけるが出来ず、薔薇の館前へと戻ってくる。
時刻は既にあれから三時間近くたっており、六時まで後、三時間もない。
祥子たちにも焦りが見え始める。
そんな折、祥子たちの背後の扉が開く。
そこから現われたのは、可南子、乃梨子と同じクラスの瞳子だった。

「皆さん、こんな所で何をなさってたんですか?
 ここに来てみたものの、誰もいらっしゃらないから、どうしたのかと思ってましたのよ」

最終日という事もあり、演劇部との掛け持ちをしている瞳子は、今日は三時に薔薇の館を訪れる事になっていた。
それを思い出すと同時に、もう一つのお客さんがいた事を思い出す。

「そう言えば、花寺の方たちももう来られてるわよね」

祥子の上げた声に、全員が小さく声を漏らし、祐巳が確認するように告げる。

「はい、花寺の方たちも、三時には校門前に来られているかと」

それ所ではないとはいえ、完全に忘れていた事に微かに罪悪感を覚えつつも、ここで止める訳にはいかず、祥子は暫し考え込む。
やがて、俯いていた顔を上げた祥子は、瞳子へと向き直ると、

「ごめんなさい、瞳子ちゃん。花寺の方たちをお連れしてもらえるかしら。
 それと、私たちは少し遅くなるから、先に練習をしておいてもらえるかしら」

「それは別に構いませんけれど、その用事というのは?
 良ければ、私もお手伝いしますけれど」

可南子の方をちらちらと窺いつつ、そう申し出る瞳子に、しかし祥子は首を振る。

「出来ればお願いしたいけれど、これ以上、花寺の方を待たせる訳にはいかないから。
 悪いけれど、お願いできるかしら」

「…分かりました。他ならぬ、祥子さまのお願いですから。
 それでは、これから花寺の方を出迎えに行ってまいります。皆さま、ごきげんよう」

瞳子は納得したのか、そう挨拶をすると校門前へと歩いて行く。
その背中を眺めつつ、自分たちが見て周った場所に見落としがなかったか確認をしながら、他の場所を考える。

「後、探していない所となると……」

「温室と図書館。そして、聖堂だな」

令の言葉に続けて恭也がそう言った瞬間、美由希が顔を上げる。

「そうだよ! 聖堂があったんだった」

叫ぶなり走り出す美由希の後を、恭也たちも追う。

「美由希、どうして聖堂だと」

「だって、手紙の中にお祈りとか、神のご加護がって書いてあったじゃない。
 多分、あれってヒントだったんだよ」

「ヒント? とことん、人を喰った連中だな」

「うん。あの人たちに取ったら、今回のこれはきっとゲームなんだよ」

言いつつ、美由希はその顔に怒りを浮かべる。
そんな美由希の横を駆けつつ、恭也が静かな声を出す。

「怒りを覚えるなとは言わないが、それで我を忘れる事だけはするなよ」

「うん、分かってるよ」

そう言うと、美由希と恭也は走る速度を上げる。
後ろを走っていた祥子たちとの距離があっとどんどん開いていく。
二人は転がるように聖堂へと入ると、中を見渡す。

「美由希は後ろから、調べてくれ。俺は前から探す」

恭也の言葉に頷くと、美由希は地面へと屈み込み、席の下などを探し始める。
暫らくすると、祥子たちも追いついて来て、一緒に聖堂の中を探し始める。
そんな中、聖堂の前を調べていた恭也は、祭壇の斜め後ろにあるマリア像の裏側に小さな箱を見つける。
慎重にその箱を手に持ち、目の前へとそっと置く。
まだ生徒が多く残っているこの時間に、南川たちをここへと呼ぶ訳にもいかず、どうしようかと悩んでいる恭也の耳に、
後ろから調べていた美由希の声が聞こえてくる。

「恭ちゃん、こんなのがあったんだけれど」

そう言って美由希が持って来たのは、一枚の紙だった。
そこには、こう書かれていた。

『無事に箱を見つける事が出来ていれば、おめでとうと言っておこう。
 まだなようだったら、急いで探してくれたまえ。
 さて、例の爆弾についてだが、そんなに大した造りはしていないから、簡単に解除できると思う。
 尤も、君が解体するのかどうかは別だが。
 それと、多少の揺れならば問題ないので、持ち運ぶ事も可能だ。
 君の事だから、誰もいない所で、とか考えているだろうからね。
 安心したかい? それでは、無事に見つけ出している事を祈っているよ。
 君と相見える事を楽しみにしている。
 それでは、この辺で』

読み終えた恭也は、その紙を握り潰し忌々し気に吐き捨てる。

「どこまでもふざけた奴だ」

そっと箱に手を伸ばす恭也に、美由希が心配そうに話し掛ける。

「恭ちゃん、その手紙の内容、信用できるの」

「恐らくな。わざわざ、嘘の手紙をこんな手の込んだ方法で置いておきはしないだろう。
 それに、どうも相手は俺やお前と直にやり合いたいみたいだしな」

「そう」

はっきりと言い切る恭也に、美由希はただ黙って頷く。
何とも言えない気持ちが胸の中に抱えつつ、美由希はただ箱を手にしたまま立ち上がって、
聖堂の出口へと向う恭也の背中を見送る。
美由希が見詰める中、恭也は途中で足を止め、少しだけ振り返ると美由希に声を掛ける。

「俺はこれを外で待機している南川さんに預けてくるから、美由希たちは先に戻っていろ」

言うが早いか、恭也は返事も待たずに学園の外へと再び歩き出す。
恭也が去った方を見詰めながら、全員が力の抜けたようにその場に座り込む。

「今になって、急に震えがきたわ」

呟きつつ、祥子は片手を目の前に持ち上げ、その震える指先を見詰める。
その横では、床に座り込んだ祐巳が、手を着きながら祥子に震える声で話し掛ける。

「わ、私もちょっと足に力が…」

そんな祥子たちを見渡した後、美由希は元気付けるように声を掛ける。

「でも、これで明日一日は何も気にせずに過ごせる事だし。
 ほら、そんなに暗くならないで」

「そうね。とりあえずは、目の前に迫った学園祭の事に専念しましょう。
 後の事は、恭也さんたちを信じて、任せましょう」

未だに震えつつも、気丈にそう言う祥子に、残る者たちも何とか頷く。
落ち着くまでもう少しの間だけここにいる事にして、それぞれ思い思いの場所に座る。
静寂の中、美由希は今回のやり口に憤りを感じ、強く手を握り込む。

(絶対にこのままにはしておかない……)

そう心に誓う美由希の傍で、祥子たちもそれぞれに今回の事件の解決と、恭也たちの無事をマリア様へと祈っていた。

(マリアさま、どうか恭也さんたちをお守りください)

そうした皆の決意や祈りを見守るかのように、
マリア像が光を受けて一瞬だけ輝いたように見えたのは、果たして気のせいだったのだろうか。





つづく




<あとがき>

と、いう事で学園祭前日でした。
美姫 「予告通り、前日だったわね」
ふふふ。
まあ、今回はちょっとした騒動といった所だな。
美姫 「これで、いよいよ学園祭当日の話になるのね」
…………。
美姫 「お〜い」
ちょ、ちょっと待ってくれ。
うーん、どうしようかな。まだ未定という事で。
美姫 「え〜、何で〜」
いや、まあ、早い話が考えてない。
美姫 「……このバカ!」
ち、違うって、大まかな流れは考えてるんだぞ。
ただ、次回で学園祭当日になるか、まだならないかって事であって。
美姫 「つまり、まだ考えてないって事なんでしょう」
うん。
美姫 「やっぱりバカよ! アンタ!」
うぅ〜、何もそこまで言わなくても。
美姫 「や〜い、ば〜か、ば〜か」
ぬぬぬ。
と、とりあえず、また次回で。
美姫 「何て強引な」
ふん!
美姫 「まあ、良いわ、それじゃあ、また次回までごきげんよう」





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