『マリアさまはとらいあんぐる 〜2nd〜』



 設定






人物設定




高町 恭也(たかまち きょうや)

喫茶店、翠屋店長の息子。店が忙しい時などはウェイターとして借り出される海鳴大学の二年生。
ただし、裏の世界では名の知れたボディーガードでもある。
前回の仕事で知り合った祥子たちが、再び危険な状態にあると知り、今回も護衛の任につく。
以前からも裏の世界では、「双翼」という呼び名で知られていたが、
前回の件以降、さらに噂は広まり、裏世界では恐れられる存在である。
ただ、その存在は囁かれるだけで、恭也の名前や容姿などの詳細部分は未だに知られていない。
本人はあまり目立ちたくないので、これで良しとしている上に、「双翼」という呼び名で有名なのもあまり喜んではいない。



小笠原 祥子 (おがさわら さちこ)

小笠原グループの会長を祖父に持ち、母は元華族の出という正真正銘のお嬢様。
一人っ子で兄弟もおらず、箱入りに近い状態で育った。
そのため、多少世間ずれした所もある上に、負けず嫌いのあまのじゃく。
好き嫌いは多く、桜、ギンナン、ウニ、いくら、鮑、男性は苦手。
部活は無所属で、幾つかの稽古事をやっていたが、高等部一年時に全て蓉子によりやめさせられる。
幼稚舎からリリアにン在学しており、現在は山百合会の「紅薔薇(ロサ・キネンシス)」
前回の事件で、恭也に護衛されているうちにその人となりに惹かれる。
現在は、自分の気持ちもはっきりと自覚しており、恭也の鈍感さに多少呆れつつも、
そのお陰で、自分や他の者が恭也へと向ける気持ちに気付いていない事に安堵している部分もあったりと、
結構、普通の恋する乙女をやっていたりする。



福沢 祐巳(ふくざわ ゆみ)

小笠原祥子の妹で「紅薔薇のつぼみ(ロサ・キネンシス・アン・ブウトン)」
祥子の妹になるまでは、平凡な一生徒だったのだが、祥子の妹になってからは波乱万丈な日常を送る。
祥子が原因で悲しい思いも多々経験するが、それすらも良い思い出に変え、祥子の傍にいたいと思うほどに祥子が好き。
その親しみやすさから、一年生からの人気は大きいのだが、本人は全く自覚がなく、いまいち自信を持てないでいる。
それでも、「紅薔薇のつぼみ」であろうと日々努力をしている。その努力が空回りし、祥子が頭を抱える事もしばしばとか。
表情がとても豊かで、考え事がそのまますぐに顔へと出る百面相の持ち主。
本人はこれを治したいらしいが、意識して行っている訳はないので、治るかどうか……。
前回の事件で知り合った、恭也の妹なのはと意気投合し、本当の姉妹のように仲が良い。
恭也に対しては、頼りになる兄のような感情を持っている。



藤堂 志摩子(とうどう しまこ)

二年生だが、前白薔薇さまである佐藤聖の妹だったため、「白薔薇のつぼみ(ロサ・ギガンティア)」となる。
日本舞踊の家元で、家は小寓寺というお寺。
敬虔なカトリック信者なため、この事を罪だと思い込み、ずっと隠し悩んでいたが、
紅薔薇さまと黄薔薇さまの荒治療とも呼べる方法で、この事に一応の区切りをつける。
その際に、乃梨子と言う妹が出来る。
西洋人形のような美しさを持っているが、桜、ギンナン、煮豆、ユリネ等が好きと結構、好みは渋い。
前回の事件で、幼少の頃に恭也と出会っていた事を思い出し、再会を果たす。
志摩子自身は、恭也に最初に会った時からもしかしたと思っていたらしいが、恭也は気付いていなかった。
最初から恭也には好意的で、その思いは日々募っていき、幼少の事を思い出してからは、それに拍車が掛かったように一気に加熱。
今では完全に恭也に好意を持っている。



二条 乃梨子(にじょう のりこ)

リリアン女学園高等部一年生で、志摩子の妹「白薔薇のつぼみ(ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン)」
趣味が仏像鑑賞という仏像愛好家で、その趣味がこうじて、
第一志望の高校の受験日前日に京都まで某寺に観音像(玉虫観音像)を見に行き、帰りの新幹線が大雪で不通となる。
そのために、試験を受けることが出来ず、既に受験を終えていたリリアンに合格し、通うこととなる。
おかっぱ頭より少し長い髪をしていて、市松人形のような雰囲気を持つ。
高等部からリリアンのためか、リリアンの制度に首を捻る事もあったが、今ではすっかり馴染んでいる。
実家が千葉にあるため、現在は大叔母の菫子の家に下宿中。



支倉 令(はせくら れい)

リリアン女学園高等部の三年生で、「黄薔薇(ロサ・フェテイダ」
妹である島津由乃とは従姉妹同士でもある。
実家が剣道場をしており、自身もまた剣道部に所属している。
長身で、髪型はベリーショートのボーイッシュスタイルで、「ミスター・リリアン」を受賞するほど。
趣味は編み物にお菓子作り。愛読書は少女小説全般という、見た目と違いとても女の子らしい。
座右の銘は真心。
前回の事件の折、恭也の強さの一端を垣間見、さらにその優しさに触れ、少し気になっていた。
今回の再会も結構楽しみにしており、恭也に対しては憧れのようなものを抱いている。



島津 由乃(しまづ よしの)

支倉令の妹で「黄薔薇のつぼみ(ロサ・フェテイダ・アン・ブウトン)」
二年になって、祐巳と同じクラスになる。
三つ編みでおとなしく、儚げな外見とは裏腹に、周囲の反対を押し切って剣道部に入部するなど、実は完全な内弁慶。
趣味はスポーツ観戦で、愛読書は時代小説。
座右の銘は先手必勝で、リスク覚悟で大きなつづらをもらってくるタイプ。
常に青信号で、止まる事を知らない。
恭也に対しては、憧れに近い感情を持っている。



細川 可南子(ほそかわ かなこ)

乃梨子のクラスメイトで、長い髪と179cmの長身を持つ。
リリアンには高等部からの在籍。
特定のグループに入って活動するのが嫌いな一匹狼タイプ。
大の男嫌いで、祐巳のことを理想化して慕っていたが、祐巳自身から現実を突きつけられ一旦は祐巳を拒絶する。
しかし、体育祭の勝負で祐巳と賭けをして負けたため、文化祭の手伝いをする事となった。
今では祐巳と普通に接しているが、前のように神聖化はしていない。
松平瞳子とは反りが合わないらしく、犬猿の仲である。



松平 瞳子(まつだいら とうこ)

乃梨子、可南子のクラスメイトで、演劇部に所属している。
祖父が病院経営をしているおり、祥子の遠縁にあたる。(祥子の父の姉の夫の妹の娘)
そのためか、祥子とは昔から面識があり、祥子をお姉さまと呼んでいた。
左右の縦ロールの髪がトレードマーク。
キャラクターがぶつかる感じがするとは、由乃談。



武嶋 蔦子 (たけしま つたこ)

祐巳のクラスメイトで、写真部の副部長でエース。縁なしの眼鏡をしており、授業中以外はカメラを手放さない。
趣味は女子高生の撮影で、盗撮まがいの写真もしばし見受けられる。
しかし、その写真を展示をするときは、事前にモデルの許諾をとっており、許可が出なかったものに関してはネガごと処分する。
自分が被写体となるのは苦手。祐巳の良き相談相手。



築山 三奈子(つきやま みなこ)

新聞部の部長だったが、夏休みで引退した。山口真美の姉。
髪型はポニーテールで、記事やスクープのためなら、どんな事でもするバイタリティがある。
しかし、その気持ちが強すぎて時折暴走する。
騒ぎの中心にいる事が多く、「彼女が騒ぎを起こすのか、騒ぎが彼女を呼ぶのか」と言われるほど。
だが、前薔薇様が卒業する際に感極まって泣きだしてしまったり、悩んでいる祐巳に助言したりとかわいい一面もある。
生徒の電話番号、約70人分が頭の中にインプットされているという特技を持つ。
部で「リリアンかわら版」という新聞を発行している。
前回の事件で恭也に出会い、一目ぼれをした。
三奈子は恭也の本当の目的である祥子の護衛という件を知らないため、知らない間に視察が終った事を残念に思っていた。



山口 真美(やまぐち まみ)

祐巳のクラスメイトで、新聞部に所属しており、築山三奈子の妹。
かちっと前髪を七三に分けてピンで固定していて、姉よりもしっかりしている。
三奈子によると、かなり物言いがキツイ性格らしい。
後ろに回した両手で、そちらを見ずに速記でメモを取れるという特技を持つが、体力にはかなり自信がない。



リスティ 槙原(りすてぃ まきはら)

シルバーブロンドの髪の女性で、警察関係の仕事をしている。
恭也とはクリステラコンサートの警備にあたった時に知り合い、以降、恭也に何度も仕事の橋渡しをする。
勿論、仲介料は忘れずにしっかりと懐へ。
前回の依頼もリスティ経由で恭也へといったものだった。
今回の件では、表立って動けないが、裏で色々と協力をする約束を交わす。



水野 蓉子(みずの ようこ)

小笠原祥子の姉で「前紅薔薇さま」
現在は、他大学の法学部一年。
前回の事件で知り合った恭也に恋心を抱いている。



佐藤 聖(さとう せい)

藤堂志摩子の姉で「前白薔薇さま」
現在は、高等部の隣の敷地にあるリリアン女子大学文学部英米文学科一年。
その日本人離れした顔は美しく整っているが、ことあるごとに祐巳にちょっかいを出す、一歩間違えればただのセクハラ親父。
が、祐巳が困っている時には何処からともなく現われて、手を差し伸べる。
前回の事件で知り合った恭也に興味を抱き、何かとちょっかいを出していた。



鳥居 江利子(とりい えりこ)

支倉令の姉で「前黄薔薇さま」
蓉子と同じく、現在は他大学の芸術学部一年。
得手不得手がなく、努力なしで全て並以上にこなせるため、いつもつまらなそうな顔をしている。
そのため、おもしろそうなこと・希少価値には目がない。
実は歯医者が苦手。
前回の事件で知り合った恭也の、血の滲むような努力を重ねて手にした強さを目の当たりにして、
自分には手の届かないものを感じ、興味を抱く。
その感情が微妙に変化していき、現在は憧憬と恋心の間で揺れている。
尤も、本人は自分のそんな感情さえ楽しんでいるみたいだが。






用語解説




小太刀二刀・御神流(こだちにとう・みかみりゅう)

正式名称は永全不動八門一派・御神真刀流、小太刀二刀術
恭也が今は亡き父、士郎より教わり、現在自身が師範代となり美由希に教えている剣術。
小太刀の二刀を主武器とし、飛針、鋼糸などの暗器も用いる未だに殺人術としての面を残す数少ない古流武術の一つ。
その本質上、昔から用心の護衛や暗殺といったことをやってきた。
数年前の事件で現在の使い手は、恭也、美由希、美沙斗の3人となってしまっている。



双翼(そうよく)

恭也の裏世界での呼び名。
尤も、呼び名だけが広まり、恭也の名前までは知られていない。
裏の世界では、それなりに恐れられる存在となりつつある。



リリアン女学園

明治34年に創立され、元は華族の令嬢を育成をするカトリック系の学園だった。
幼稚舎から中高、大学とあり、今、現在でもここに通っていると箱入りお嬢さまが出来上がるという珍しい学園。
高等部には『姉妹(スール)』と呼ばれるシステムがある。



スール

ロザリオを授受する儀式を行って姉妹になることを誓い、姉が妹を導くがごとく先輩が後輩を指導するシステム。
当初は広い意味で先輩後輩を指していたが、現在では個人的に強く結び付いた二人を指すようになっている。



山百合会(やまゆりかい)

リリアン女学園の生徒会を指してこう呼ぶ。
三人の薔薇さまと呼ばれる方たちと、その妹達で構成される。



薔薇の館(ばらのやかた)

山百合会本部の建物。生徒会室のような物。



三薔薇(さんばら)

山百合会の幹部三人。
それぞれを紅薔薇、白薔薇、黄薔薇と呼び、この三人が生徒会長、副会長、書記、会計をこなす。








ご意見、ご感想は掲示板こちらまでお願いします。



二次創作の部屋へ戻る

SSのトップへ