『Moon Heart』
〜予告?!〜
ある夜、俺を殺すために現われたと言う幻想的な女性。
彼女はその身に計り知れないほどの破壊の力を宿していた。
──月夜をバックに舞い降りた純白の死天使。
「油断したわ。まさかただの人が私を殺せるなんてね。ああ、別に気にしなくても良いわよ。
バラバラにされるなんて始めての経験で結構、面白かったしね。
再生するのに時間がかかったけど、その間も楽しかったわ。
そう、あなたの事が頭から離れないのよ。あの時の踏み込みの速さといい、その後の斬撃といい。
本当に舞っているようで今、思い返してもとても綺麗だったわ。
だからかしら?あなたににとても会いたいって思ったわ。会って私が味わった苦しみを味あわせたいってね。
そう考えると再生する時間さえもとても楽しくて、待ち遠しかったわ。
これが執着心ってやつなのかしら?」
「お前は一体何者だ」
「それを言うならあなたの方こそ何者よ。いいえ、そもそもあなたは人なの?
あの動きはとても人の物とは思えなかったわ」
歴史の裏で日常を守ってきた退魔の一族との会見を求めてきた異国の狩人。
──黒き衣を纏いし神の代行者。
「で、教会のそれも埋葬機関の人間が何の用ですか?」
「それはですね・・・。私、回りくどいのは苦手なんでずばりと言っちゃいますけど、
今回の件はこちらで処理しますので神咲の方々は遠慮して頂けませんか?」
「それはうちらに手を出すなという事ですか?」
「ええ、そう受け取ってくださって構いませんよ」
「うちがそれで納得するとでも」
「思っていません。ですが忠告だけはしましたからね」
「・・・忠告はありがたくお聞きします。
ですけど、うちは・・・うちらは、ああいったモンから普通の人たちを守るための流派です。
大人しく指を咥えて見ているなんて出来ません。うちらはうちらにできる事をするまでです」
「ええ、別に構いませんよ。あなた方はこの地に住む人々を守ってあげてください。
あれは・・・・・・あれを倒すのは私がやりますから」
人に混じり静かに暮らす吸血種の元を訪れる混血たちの宗主。
──異形の血を引き、その力を振るう紅き姫
「・・・と、言うことですので少しの間こちらにお世話にならせて頂きます」
「うーん、別にそれは構わないんだけどさ・・・。結局、それってここに住んでいる人たちが危ないって事?」
「ええ、そうです。本来なら他の地にまで逃がしたりはしないんですが・・・。今回は色々と事情があって逃がしてしまいした。
ですが、逃走劇もここまでです。必ずこの地でケリをつけます。それが私の当主としての役目ですから」
それぞれの思惑が絡み合い、一つの地へと集う者たち。その先に待つものは、一体何なのか?
それは誰も知らない・・・・・・。
本編へ?
<あとがき>
うーん。終わった〜。
美姫 「何、これ?」
いや、予告編だけど。
美姫 「じゃあ、本編?ってのは何?」
本編があるのかどうか分からないって事。
美姫 「当たり前の様に言うな!何よ、これ。ただ、思いついたまま書きました〜みたいな。
しかも、本編があるかどうかも分からないって」
半分正解かな。一応、大まかには考えているんだが・・・。これ以上の長編は・・・。
美姫 「確かに。あんたの力じゃねー。というより、だったらこれも書かなかったら良かったんじゃ?」
だから予告編なんだよ〜。というより、これの本編を読みたいという人がいるかな?
美姫 「それはどうかしら。いなかったりして。でもこれってクロスよね?」
一応、そのつもりだが・・・。何と何のクロスか分かりにくいようにしたつもりなんだがな。
美姫 「いや、分かるよこれ」
そ、そうかな?まあ、もし分かったという人がいたら連絡下さい。
美姫 「いや、絶対に分かる人の方が多いって」
やっぱり、そう思うか。
美姫 「うん。まあ、とりあえずは次回で、って事で。バイバーイ」