『祐一のハーレム伝説(in 水瀬家)』






  第1話 夏休み始動!







何故、こんな事になったんだろうか………。
俺はリビングのソファーに腰掛けながら、天井を見上げる。
流石、秋子さんと言うべきなのだろうか、天井にも染み一つないとは。
少なくとも、天井の染みを数えて現実逃避……もとい、時間を潰す事はできないな。
俺は大きな溜め息を吐きながら、こうなった経緯に考えを巡らせる事にする。
そう、あれは……………。





『おはよ〜、朝だよ。朝ご飯食べて学校………』

カチッ

いつもの時間になり、鳴り始めた目覚しを俺は止める。

「馬鹿め、今日から夏休みで学校はないんだぞ。なのに、どこに行く気だ」

とりあえず、目覚し時計に録音された名雪の声に突っ込みを入れる。
って、馬鹿は俺か!
今日から夏休みなのに、何で目覚しをセットしてるんだ!
……………。
そう、俺は良い子だから、いつも通りの規則正しい生活を守るために目覚しを……。
やめておこう。自分で考えてて馬鹿らしいし、考えると損した気になってしまうので、考えるのはよそう。
とりあえず目が覚めてしまったな。
仕方がなく、俺は着替えてリビングへと降りていく。
リビングには、この家の居候であるあゆも既に起きてきていた。
真琴は……、いないみたいだな。
ちなみに、あゆや真琴は今、俺と同じ高校に通う一年生だったりする。

「おはようございます、秋子さん」

「おはようございます、祐一さん。今、朝食を用意しますね」

「はい、お願いします」

「祐一くん、おはよう」

「うおっ!あゆ、お前一体いつの間にそこにいたんだ!
 気付かないうちにリビングに入ってくるなんて……」

「うぐぅ〜、初めからいたよ」

「分かってる。ただ、からかっただけだ」

「うぐぅ〜、からかわないでよ」

「すまない、言い間違えた。おちょくっただけだ」

「大して変わらない……」

「冗談は置いておいて、あゆどうしたんだ?今日から夏休みだぞ」

「知ってるよ」

「な、何ぃぃぃぃ」

「そ、そんなに驚かなくても……」

「あゆあゆが覚えていたなんて」

「僕はそんなに物覚えは悪くないよ!それに僕の名前はあゆあゆじゃないよ」

「あゆから物忘れを取ったら、ただの食い逃げになってしまうじゃないか」

「また言う〜。それに、僕はあれ以来、ちゃんとお金を払ってるもん」

「威張るな、それが当たり前だ」

「だって、祐一くんの話を聞いてたら、まるで僕が悪人みたいなんだもん」

「な、何ぃぃぃぃ、違うのか」

「違うよ!僕よりも祐一くんの方が、物忘れ酷いんじゃないの」

「何、訳の分からない事をいってるんだよ、花子」

「僕はあゆだよ」

「冗談に決まってるだろ、幸子」

「だから、あゆだってば」

「冗談だ、太郎」

「それ、男の子の名前」

「そんな事はないぞ、ぽち」

「最早、人の名前ですらないよ。僕は裏の畑でワンワン言わないよ〜」

そうやって、あゆで遊んでいると朝食を用意し終えた秋子さんが笑いながら話し掛けてくる。

「祐一さん、そろそろ止めてあげた方が」

「それもそうですね。ほれ、あゆも食べてる途中だったんだろ」

そう言って、あゆの頭を軽く撫でてあげると、あゆは嬉しそうな顔をなり、たちまち機嫌を直す。
うーん、イチゴパフェよりも安上がりに機嫌を直すとは、さすがあゆだ。

「祐一くん、今失礼な事考えなかった」

「気のせいだろ。それよりも、いただきま〜す」

俺はあゆの言葉をさらりと流すと、朝食に取り掛かった。





つづく〜




<あとがき>

いや〜、美姫が冗談で言った事が本当になるなんて夢にも思わなかったな。
シオン「本当よね」
ゆうひ「ちなみに元ネタは遊び人が書いてるとらハのあれやな」
そうです、遊び人さんの許可は頂きました。
シオン「で、あれのKanonバージョンになった訳ね」
イエース。
シオン「じゃあ、聞くべき説明は聞いたし」
ゆうひ「そうやね。恒例のお仕置きタイムに」
な、何でお仕置きなの?
シオン「完成するのが遅い」
ゆうひ「ヒロイン別のSSとは違う」
シオン「以上かな」
………………。浩は逃げ出した!
ゆうひ「逃がさへんで」
しかし、簡単に回り込まれた。
シオン「秘儀、花鳥乱舞!」
ゆうひ「秘儀、灼熱地獄乱!」
みにょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
シオン&ゆうひ「とどめ!」
シオン「特大ファイヤー!」
ゆうひ「極寒フリーズ!」
シオン&ゆうひ「温度差の魔拳、灼零!!」
………………………。
そこにはただ、一陣の風が吹くばかり………。
シオン「ふぅー、疲れた」
ゆうひ「でも、いい汗掻いたわ〜」
シオン&ゆうひ「じゃあね♪」




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