『リリカル恭也&なのはTA』






第2話 「高町家の夏休み」






蝉が五月蝿く鳴き、気温も止まる事を知らないとばかりに上がり続ける昼過ぎの高町家リビング。
そこにはだらけきった表情で扇風機の前に陣取る美由希が居た。

「あああ……アー、ワレワレハチキュウジン」

夏のお約束をしっかりと果たす美由希の背後から忍び寄った恭也が、そのやり気のなさが鬱陶しいとばかりに頭を叩く。

「痛いよ、恭ちゃん」

「すまん、丁度良い所に頭があったから、ついな」

「それじゃあ、仕方ないか」

反論するのもしんどいのか、そのままぐったりという様でテーブルに突っ伏すと、美由希は自分の腰まである髪の一房を手に取り、

「暑いし、ばっさりと切っちゃおうかな。どう思う、恭ちゃん」

「切りたければ切れば良いんじゃないか?」

「むー、もう少し言い方を考えないともてないよ」

「余計なお世話だ」

もう一度美由希の頭を軽く叩き、恭也は再び手元に視線を落とす。
そんな二人のやり取りに苦笑を見せつつ、なのははやっていた宿題から顔を上げて美由希へと視線を向ける。

「お姉ちゃん、折角綺麗に伸ばしているのに切っちゃうの?」

「うーん、どうしようかな〜」

そう口にしつつも横目で恭也の反応を窺う。
しかし、恭也はそんな事には興味は無いとばかりに手元、自分の宿題をやるのに忙しい。
先日は中々に進まずに相手をしてくれていたのに、今はまるで答えが分かっているかのようにペンを進めていく。
思わず勉強できたんだねと驚きと共に口に出し、お仕置きされてからまだ数時間と経っていない。
と、それは今は関係ないと首を横に振り、恭也の反応がない事に一つ嘆息し、髪を弄るのを止めて自分も宿題を再開させる。

「折角ここまで伸ばしたし、暫くはこのままでいるよ」

美由希の言葉に頷き、なのはもまた自分の宿題へと手を付ける。
後数ページ、これを片付ければ全ての宿題が終わるからか、なのはの気分も軽い。
対し、美由希の方はペンを持ったものの、中々それを動かそうとはしない。
やる気がないのではなく、ただ単純に、

「やっぱり暑いね」

パタパタと少々はしたないと思いつつも胸元を大きく広げて手で風を送る。
少々恨めしげに壊れた冷房機器を睨み、言っても仕方ないと今度こそ手を動かす。

「そう言えばレンちゃんも文句を言ってたよ」

「ああ、言ってたね」

なのはの言葉に今は入院中の妹分を午前中に見舞った時の事を思い出し、美由希は小さな笑みを浮かべる。
今日は午後から行くつもりでまだ見舞いに言ってなかった恭也がその話題に顔を上げ、気付いたなのはが説明するように話し出す。

「午前中にお見舞いに行ったんだけれどね、レンちゃん丁度夏休みの宿題をしてて……」

「全然遊んでいないのに宿題だけはしないといけないなんて不公平だって言ってたんだよ」

思わず同意したくなる意見だと呟く恭也に、美由希は思い出したように部屋の隅に置いてある鞄を指差す。

「恭ちゃん、この後レンのお見舞いに行くんでしょう。あの荷物お願い」

「承った」

その後は互いに黙って宿題を片付けるべく手だけを動かし続ける。
暫くは扇風機の音とペンを動かす音だけがリビングには響く。と、不意に軽快なメロディーが流れる。
美由希は音の発生源、自分の携帯電話を手に取り、ディスプレイを見て頬を緩める。

「那美さんからだ」

誰からか確認するなり通話ボタンを押し、久しぶりとなる親友の声を聞く。
そのやり取りを微笑ましく見ながら、恭也は手を休める事無く動かす。
かなり溜まっていたはずの、正確には殆ど手を付けていなかった宿題をここに来て一気に片付けていく。
出来れば、今日明日中には終わらせんと珍しく勉学にやる気を出すのだが、それを削ぐように美由希が肩を叩く。
邪魔をする妹に文句の一つでもと思ったのだが、美由希は電話の通話口を押さえてこちらに差し出してくる。

「どうかしたのか?」

「那美さんが恭ちゃんに変わって欲しいって」

「もしもし、お電話変わりましたが」

美由希から電話を受け取り那美と話し始めた恭也を横目に、美由希は手でハタハタと自分を仰ぐ。
そんな姉になのはも薄っすらと浮いた汗をタオルで拭きながら話し掛ける。

「お姉ちゃん、くーちゃんは元気だった?」

「久遠? あー、それは聞いてなかったな〜。恭ちゃんから電話変わったら聞いてあげるよ」

「ありがとう」

那美と一緒に実家の鹿児島に戻った友達の事を思い、浮かんだ小さな笑みは暑い暑いと言っている姉を前に苦笑へと変わる。
暑いと言いながらでもちゃんと宿題は進めているようではあるが、そう暑いと連呼されるのも辛い。

「お姉ちゃん、そんなに暑い暑いって言われるとわたしまで暑くなるよ」

「うーん、言っても言わなくても暑いのに変わりはないと思うけれど」

「気分の問題です」

「何か最近、なのはが恭ちゃんに似てきたような気がする……」

「本当!?」

「どうしてそこで嬉しそうになるかな〜」

嬉しそうな顔で詰め寄るなのはに苦笑で返し、すぐにその笑みを悪戯っ子のものへと換える。
この辺り、間違いなく兄である恭也の影響なのだろうが美由希本人はそれに気付いているかどうか。
美由希の笑みが少し変わった事に気付いて警戒するなのはに、美由希は気付かない振りをして続ける。

「本当、本当。虐めっ子な所がそっくりだよ」

「むー」

美由希の言葉に頬を膨らませて不満だと全身で訴える。
なのはとしては恭也の優しく強い部分に似てきたと喜んだのに、似たくない所が似たと言われれば、まあこうなっても仕方ないだろう。

「わたしはお兄ちゃんみたいに虐めっ子じゃないもん。
 寧ろ、お姉ちゃんの方が似てきているよ」

「えー、私は恭ちゃんほど意地悪でもないし、無愛想でもないよ」

「いいえ、似てます」

「もう、そんなに拗ねなくても良いじゃない。さっきのは冗談だよ」

じーっと見詰めてくるなのはに美由希は愛想笑いの一つも見せるのだが、二人して不意に笑い出す。
が、それも長くは続かない。電話を終えた恭也が楽しそうに笑う二人をジト目で見詰めてきているからである。

「人が電話中に中々楽しそうな話をしているな?」

「あ、あははは、えっと電話終わったの?」

「ああ。言いたい事があるがまあ良い。ほら」

言って返された電話を素早い動きで恭也の手から取り、電話の向こうに居る那美に慌てたように話し掛ける。
どうやらこちらの会話がある程度聞こえていたらしく、電話の向こうから楽しそうに笑う声がする。
それに笑って返しながら、美由希は恭也の視線を避けるように背中を向ける。

「さて、なのは?」

「あ、お、お姉ちゃん、くーちゃんは元気か聞いて」

恭也からの追求を躱すために電話中の美由希へと行儀が悪いと思いつつも話しかけ、こちらもまた恭也に背を向ける。
そんな二人の様子に小さな嘆息を零し、恭也は肩を竦めるとペンを手に取る。

≪兄というのも大変なものですね≫

≪そう言ってくれるのはお前だけだよ、ラキア≫

≪主様にそう言って頂けるとは、恐悦至極。所で、問三の答えが間違っております。そこは……≫

≪助かる≫

≪いえいえ、どういたしまして≫

後ろで楽しそうに話している声を聞きながら、恭也は一人宿題に取り掛かるのだった。



 ∬ ∬ ∬



レンの見舞いへと向かう道中、恭也は相棒へと話し掛ける。

≪後、俺から注文するとすれば出来れば小太刀はニ刀の方が良いな≫

≪今までのように主様がお持ちだった八景を魔力でコーティングという方法ではいけませんか≫

≪なのはに聞いたんだが、ずっと維持するのにも魔力が必要なのだろう。
 なら元からニ刀ある方が負担は減るかと思ったんだが≫

≪確かに魔力を必要としますが主様ではなく私の魔力からすれば微々たるものですよ≫

≪それで問題ないのなら構わない。ただ、魔力で覆ってもやはり多少の刃毀れなどはどうしても起こるみたいだからな。
 更に言えば、非殺傷設定だったか? それは八景では意味をなさないんだろう≫

≪その通りです。纏った魔力により八景の耐久力を上げているだけですので、寧ろ切れ味は上がっていますし。
 幾ら非殺傷設定にしても元々が刀ですから、そちらは主様自身で峰打ちにしてもらうしかありません。
 そう考えるのなら、確かにもう一振りデバイスがある方が良いかもしれませんね≫

≪まあ、あったとしても刀型にする以上、非殺傷設定にしても気をつけないといけないんだがな≫

≪ですが、本当に宜しいのですか?≫

気遣うような声色に恭也は思わず足を止めそうになるも前へと動かし、視線だけを手首に落とす。
恭也の視線を受け、グラキアフィンは続ける。

≪今まで主様と共にあった八景の代わりに新たなデバイスを手にしても≫

≪確かに愛着はあるが、それに拘っていざという時に力を出せないでは意味がない。
 だが、その気遣いは感謝する。
 まあ、こちらの世界で仕事をする場合は今まで通りだがな。
 その時はお前も魔法は使うなよ≫

≪心得ています。魔法は主様の命が危険な時のみか、もしくは物理的攻撃が通じない場合のみですよね≫

≪そうだ。基本、俺は魔法に関わるつもりもないしな。次元世界全体の平和なんて重たい物を背負うつもりはない。
 親しい者たちさえ守れればそれで良いんだ。お前には不満かもしれんがな≫

恭也の言葉に反論するようにグラキアフィンは宝玉部分を光らせ、言葉に出しても伝える。

≪そのような事はありません。その信念が強いものだというのはよく分かっています。
 私はただ主様の刃となり、力を奮うのみです≫

≪ありがとう。本当にお前は良いデバイスだ≫

≪一日にこうも感謝の意を頂けるとは、言葉にできない喜びです≫

≪おおげさな奴だ。しかし、ここの所ずっと魔法絡みの戦闘法を考えていた所為で、危うく見落とす所だったな。
 こちらの世界に居る限り、基本は八景とお前のニ刀で問題ないんだった≫

グラキアフィンの物言いに肩を竦めつつ、恭也は魔法ありきの思考に寄っていた事を反省する。
その上でグラキアフィンにさっきのニ刀の話は忘れて構わないと伝えるのだが、

≪万が一に備えるのも私の努めです。デバイスニ刀に関しても備えていても問題はないと思います。
 とは言え、流石に私もデバイスを作る事は手足がないので出来ませんが≫

それはつまり作れるだけの知識は持っているという事なのだが、恭也はそこまで深く考えず、寧ろ気付かずそうかとだけ返す。
その上で無理はしないように釘だけは差しておく。
それに珍しくおざなりな形で返答を返すグラキアフィンに、恭也は本当に珍しいなと思いつつ、
未だに繋がっている念話から聞こえてくるグラキアフィンの独り言らしき物を聞き取る。

≪ニ刀あれば良いのですから、つまり……。あれを……その上で……≫

既に何やら考え始めたようなので、恭也は邪魔しないように念話を切る。
丁度、病院もすぐそこに見えてきたので丁度良かったと。
玄関を潜りレンの居る病棟へと行こうとして、不意に後ろから声を掛けられる。

「あら、確かフィリス先生の所の……」

「どうも、こんにちは」

病院内で比較的親しくなった医者が笑みを浮かべて挨拶を返してくる。
右膝の関係から時折通院し、この春先からは主治医となったフィリスの関係で以前にも増して通院が多くなった為、
病院内に増えた顔見知り、その中の一人だった。
海鳴市でも大きなこの病院は設備などから訪れる人はかなりの数に上る。
それでも恭也の事は一部ではそれなりに有名なのは、よく通院をさぼり小さな医師に怒鳴られたり、
その医師のマッサージによるものだが、七不思議にもなりかねないくぐもった声を上げる患者だからだろう。
皆に可愛がられるマスコット的存在の医師が、恭也の来る日には機嫌が良かったり、
空いた時間に身嗜みを整えたりしているのも原因の一因ではあるが。

「そう言えば、ここ最近は見掛けなかったわね。
 ちゃんと通院してます? あまりさぼっているとフィリス先生の雷が落ちますよ」

「一応、ちゃんと診てもらってますよ。まあ、フィリス先生は今は居ないので雷が落ちる事はないでしょうが」

「確かにそうですけれど、そんな事を言っているって知ったら、帰って来た時に間違いなく怒られますよ」

「この事はどうかご内密に」

「仕方ありませんね。まあ診察をちゃんと受けに来てくれているのなら問題はないでしょうし」

実際、今日は診察を受けに来たのではなくレンの見舞いなのだが、わざわざ言う必要もないだろうと恭也は曖昧に頷いておく。
神妙に頷いているように見える恭也に医師も頷き返し、

「それじゃあ、私はこれで。今日は約束があるので」

「約束? デートですか?」

「まさか。患者さんですよ。結構、昔から通院している女の子でとても良い子よ」

これぐらいの軽口を叩くぐらいには親しく、故に一瞬だが表情に陰が差した事に気付いたが何も言わないでおく。
簡単に聞いて良いような事ではない気がしたのだ。
そんな恭也の心情を察知した訳ではないが、医師はすぐに笑みを浮かべると、

「それじゃあ、私は行くから。高町さんもちゃんと診察受けるんですよ」

「分かっていますよ、石田先生。では、これで」

互いに挨拶を交わしてそれぞれの目的地へと向かう。



ノックをし、レンからの返事を待って中へと入る。

「レン、具合はどうだ」

「あ、お師匠♪ うちは元気です。なんや、今日はえらい人がたくさん来てくれますな。
 これはあれやろか、晶の身に何かよくない事でも起こるとか」

「晶に起こるのか?」

「そうです。見てください、あのおサルが午前中に持ってきた見舞い品を」

言ってベッドの下を指差すレンに恭也は下を覗き込み、体を起こして椅子に座ると見なかった事にする。

「あのおサル、うちは心臓を手術したんやで。こないなもんを暇つぶしにって持ってこられても使えるか!」

全く気が利かないとか、馬鹿とか文句を言う割には何処か優しげな表情のレンを眺めつつ、
恭也は今しがた自分が見た物を確認するように脳裏に思い返す。
が、やはり何度見てもサッカーボールはサッカーボールである。
室内という事とレンの為という事を考慮してなのか、ビニール製の上にサッカーボールの網目が亀の甲羅模様となっており、
ご丁寧に顔や手足に尻尾まで描かれていたが。と言うよりも、既にビーチボールと言っても良いだろう。

「まあ、晶なりに気を使ったんだろう」

「まあ、それは分かるんですけれどね。にしても、まだ激しく動いたらあかんのに」

ぶつくさ文句を言いつつ、恭也から受け取った鞄を開けて中身を確認する。

「おお、これは今月の新刊や。流石美由希ちゃんになのはちゃんや」

幾つもの小説や漫画を取り出すレンを見て、恭也はそれらを取り上げるとベッド脇に置かれた台に置いてやる。

「ありがとうございます、お師匠。ついでにと言っては悪いんですけれど、そこ開けてもらって良いですか?
 読み終えた本があるんで」

「ああ、構わないぞ。で、これをまた鞄に入れて持って帰れば良いんだな」

「すみませんけど、お願いします。中身はなのはちゃんや美由希ちゃんに渡してくれれば、後はお二人が片付けてくれるんで」

お安い御用だと承って、恭也は取り出した本を鞄に詰めるとそれを地面に下ろす。

「で、退院は予定通りにいきそうなのか?」

「はい。経過も順調のようですし、予定通りに九月下旬には退院できそうです。
 正確な日時はまだみたいですけれど」

「そうか、それは良かったな」

「うぅぅ、それがそうでもないんですよ。うち、夏休みは殆ど病室やのに宿題の提出はきっちりとあるみたいやし。
 始業式の日、鷹城先生がわざわざ取りに来てくれるそうです。
 おまけに特別に夏休み後すぐの試験も退院してから受けさせてくれるそうです」

「そ、そうか」

「それだけじゃないんですよ、お師匠!
 鷹城先生、他の先生に頼み込んで特別に放課後に補習まで開いてくれて、授業に遅れないようにしてくれるって。
 うち、退院したら暫くは補習です……。しかも試験まで」

どんよりとした顔でこちらを見てくるレンに対し、恭也は既に掛ける言葉もない。
逆に自分がその立場なら、間違いなく今のレンと同じく憂鬱になるだろうから。
それでも妹分の為に必死で考え、結局の所、ポンと肩に手を置いて、

「まあ、頑張れ」

そんなありきたりな事しか出てこなかった。

「あかん、お師匠、うち泣きそうや」

「そうそう、これ見舞い品だ」

言って持ってきた大福を手渡す。

「あ、これまたおおきに。ありがたく頂きます」

言って袋から早速一つ取り出す。
と、かぶりつこうとした手を止め、懐かしそうに目を細める。

「来てくれてありがとう、恭也くん」

レンの言葉に恭也も懐かしそうに目を細める。

「懐かしいな」

「ですね。うちが恭也くんの事をお師匠と呼ぶようになってもう何年になるやろうか」

「あの頃、俺や美由希が見よう見まねでして見せた拳法の型を退院したレンがして見せた時は驚いたもんだ」

「あははは。言うても流石にすぐには出来ませんでしたけれど。
 本を見ただけであそこまで出来るお二人が特殊なんですよ」

「馬鹿な事を言うな。俺や美由希だって本を読んですぐに出来た訳じゃないぞ。
 来るまでに練習したんだからな」

「そうでしたか。……お師匠、また何かして見せてくださいよ」

「今、ここでやれば間違いなく見つかった時に怒られると思うが?」

「えー、と言いたい所やけれど、それで退院が延びるんもアホらしいですし、ここは我慢しておきます」

「そうしてくれると助かる」

言って恭也は椅子から立つと個室故かそこにあった電気ポットから湯を注ぎお茶を淹れる。

「ほら」

「おおきに」

レンに湯飲みを手渡し、自分の分も淹れると椅子に座る。
それから二人は昔の事や家の様子など話をする。

「と、そろそろ面会時間も終わりか。思ったよりも長居してしまったか。
 レンもゆっくり休めなかっただろう」

「そないな事はありません。うちも楽しかったですよって。
 正直、暇ですから嬉しかったです」

「そうか。じゃあ、今日はこれで帰るが何かいる物はあるか?」

「うーん、特に思いつきませんわ。何かいるようになったら、またお願いすると思いますけど」

「ああ、遠慮せずに美由希を使え」

恭也の言葉に笑いつつレンは恭也に手を振る。

「それじゃ、お師匠」

「ああ、また来る。お大事に」

そう口にすると恭也は病室を後にするのだった。





つづく、なの







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