『An unexpected excuse』

   〜さくら編 後日談〜







恭也がさくらに告白をして、そのまま月村邸にいった日。
あの後、帰宅したノエルが一緒のベッドで寝ている二人を発見したり、
それに慌てた二人の言い訳やドタバタとした慌しい物音が、忍のいるリビングにまで聞こえてきたりとかしたらしい。
そして、三人揃ってお茶を飲みながら、忍が恭也を白い目で見る。

「へー、恭也って意外と手が早かったんだ。知らなかったよ」

「ち、ちがっ」

「その状況じゃ説得力ないよ。別に私は良いんだけどね〜」

弁明しようとする恭也の横には、満面の笑みを浮かべながら恭也の傍を片時も離れずにくっついているさくらがいた。

「恭也〜〜(はーと)」

「ちょ、さくら。少し離れてくれ」

恭也がそう言った途端、さくらは悲しそうな顔をして、目を潤ませながら上目で恭也を見る。

「恭也は私がこうしてるのいや?」

「ぐっ……」

(さくら、その表情は反則だ)

胸中でそんな事を思いながら、笑顔を向ける。

「そんな事はないぞ。ただ、月村がいるから」

「そんなのいいじゃない。忍も別に良いって言ってたし」

言って恭也の胸に頬を擦り付ける。その仕草を可愛く感じ、殆ど無意識にさくらの髪を優しく撫ぜる。

「恭也の手、大きくて温かくて気持ちが良い」

「そうか?自分ではよく分からないんだが」

「うん、気持ち良いよ。恭也に撫ぜられるの好き〜」

「そうか」

「あのー、二人とも目の前に私がいるんですけど……」

「忍お嬢様、私もいますが多分、お二人には見えていないかと思われます」

「だよね。完全に二人の世界だわ。しかし、恋は人を変えるってよく言うけど、あのさくらがああなるとはねー。
 はぁー、面白くないから、部屋でゲームでもしてよー。ノエル、その二人はほっといていいわ」

「分かりました。では、私は夕食の準備に取り掛かることにします」

言って、忍は自室へと行き、ノエルは厨房へと消えていく。
そんな二人の会話や行動に気付かずに、恭也とさくらはいつの間にかキスを交わしていたりする。

「ん、んんっ……」

「ん、はぁー、さくら……」

「恭也〜。私はいつまでもずっと、あなたを愛するからね」

「ああ、俺もだよ」

完全に二人だけの世界に入ってしまった恭也とさくらはノエルが夕食が出来た事を知らせに来るまで、いつまでもべたべたしていた。





〜 おわり 〜



<あとがき>

今回はさくら編でした〜。
美姫 「さくらは確かリクエストがきてたのよね?」
そのとおりです。ちょっと遅くなったけど、やっと完成しました。samさんリクエストありがとうございました〜。
こんな感じになりましたけど、どうでしたかー?
美姫 「今回は後日談があるのね」
おう。そのまま続けて書いても良かったんだけど、なんとなくこうしてみました。
美姫 「ふーん。そう言えば、samさんからはもう一人、ヒロインのリクエストきてるのよね?そっちは?」
そっちも書きます。ただ、その前に、後2人くらい別のヒロインになるかもしれないけどね。
美姫 「ふーん。じゃあ、次は誰?」
年上の女性。今の所、候補は二人。どちらもとらハ2のキャラで3のキャラとも繋がりが深いです。当然、恭也とも顔見知り。
美姫 「ああ。なんとなく分かった。槙原 耕介と陣内 啓吾ね」
なんでやねん!どっちも男キャラやし。
美姫 「冗談冗談。じゃあまた、次回」
さらば!



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