『神具争奪戦』






古より、どんな願い事も叶えるといわれてきた一つの神具があった。



    ──── 「悪いが、ここで負ける訳にはいかないんだ。やっとの事で起こった奇跡を無駄にする訳には」



その神具を巡り、過去様々な争いが行われてきた。



    ──── 「無駄だよ。俺には死そのものが見えるんだ」



それこそ、歴史の表、裏を問わずに。



    ──── 「長い年月の中で、忘れられてきた我が一族の使命のために」



時には、世界そのものを問わず、あらゆる次元から。



    ──── 「ったく、面倒臭い事になったな。俺は早くあいつを探さなきゃならないっていうのに」



ただ、間違いなく願いが敵うという真実があるから。



    ──── 「俺の中に眠る鬼の血よ!今、その力を」



例え、何を犠牲にしてでも、叶えたい願いがあるから。



    ──── 「例えこの手が血で染まる事になっても、守らなければいけないものがあるんだ」



例え、自らが血で穢れようとも。



    ──── 「それが命令というのならば、従い遂行するまでだ」



それでも彼の者たちは闘い続ける。



己が願いを叶える……、
  ただ、それだけのために。



 今、戦慄の舞踏会が幕を開ける……………。







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