2005年11月〜12月

12月30日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「年末特別版、はっじまるよ〜」

って、まてぇい!

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーよりお送りしています>



今年も後二日〜

美姫 「今年はSSのアップ数が悪いわね〜」

まあ、PCが壊れたり、データが飛んだり、俺が倒れたりと色々とあったからな〜。

美姫 「まあ、要は全部アンタが悪いんだけれどね」

お前、それを言ったらお終いよ〜。

美姫 「でも事実♪」

うぐぅ。

美姫 「一体全体、どう責任を取るのかしらね〜」

ぐしゅぐしゅ。

美姫 「とまあ、苛めるのはこのぐらいにしてあげるわ」

お、おおっ! 美姫さま〜!

美姫 「ふふふ。跪くが良いわ!」

へへ〜。

美姫 「さて、それじゃあ、CMよ〜」







「待っていろよ、ミュウ…」

そう呟いて闇夜に紛れるように走り出す一人の少年。
少年は誰にも気付かれないようにダンジョンへと潜って行く。
どれえぐらい進んだか、前方に立つ一つの影を見つけて動きを止める。
少年は目の前に立つ人物がこんな所に居るとは思っていなかったのか、呆然とその名を口にする。

「恭也…。どうしてここに?」

「多分、お前なら一人で行くと思ったからな」

「だったら、そこを退いてくれ。早くしないとミュウが!
 どうしても邪魔をするというのなら」

そう言って腰の剣に手を置く少年を恭也は静かな声で制する。

「慌てるな。誰も止めようなんてしていないだろう。
 第一、本当に止めるつもりなら、こんな所で待っていないで先生にでも言うだろう。
 少しは信用しろ、カイト」

恭也の言葉にカイトと呼ばれた少年は剣から手を離す。

「悪い」

「気にするな。それよりも急ぐんだろう。
 話は進みながらだ」

「進みながらって、お前も来る気か!?」

「当たり前だろう。
 カイトやミュウには、いきなりこの世界に来て迷っていた所を助けてもらった恩があるんだから。
 それに、友達が困っているのなら助けるのはそんなに変な事か?」

「でも、相手は魔王…」

「それなら尚のこと、そこへ辿り着くまでの露払いが必要だろう。
 それに、個人的にそこにいるであろう甲斐那さんと刹那さんにも用があるからな。
 付いて来るなと言っても無駄だ」

恭也の言葉にカイトは小さく礼を言う。
それに首を振りながら気にするなと返すと、二人は迷宮の奥へと進んで行くのだった。



幾多のモンスターを斬り伏せ、二人は奥へ奥へと進んで行く。
ここ暫くはモンスターの姿もすっかり見えなくなり、代わりと言っては何だが、禍々しい空気が辺りに漂い始める。
そんな中、この静寂を破るようにカイトが恭也へと話し掛ける。

「実習でもこんなに長いこと潜ってなかったから、時間の感覚がおかしくなってくるな」

「確かにな。だけど、時間がないのは間違いないぞ」

「ああ、分かっている」

カイトは手に力を込めつつ頷き返す。
必要以上に肩に力が入っているのを感じた恭也は、話を変えるように話題を振る。

「卒業したら、カイトたちは新大陸か?」

「うーん、多分な。恭也も行くんだろう」

「ああ。向こうの大陸には元の世界へ帰るための手掛かりがあるかもしれないからな。
 まあ、その前に卒業試験をうけないといけないんだが…」

「って、まだ受けてなかったのか!?」

「ああ。今週に必要な単位を取り終わったから、今日に受けるつもりだったんだ。
 だが、こんな事になってしまったからな」

「…おいおい。今日って最終日だぞ。俺が言うのもなんだけれど、ぎりぎりだな」

「まあな。だから、別の日に再試験をしてもらわないと困る」

真剣に困った顔をする恭也にカイトは声を上げて笑うのだった。
そこから更に数階層進み、今二人の前には二人の兄妹が立ちはだかっていた。
恭也やカイトの言葉に式堂兄妹は悲しげに顔を伏せるが、それを振り切るように魔王を復活させるのだった…。



何とか魔王を倒した恭也とカイトは無事にミュウを助け出す事に成功する。
しかし、三人はこの場所に閉じ込められてしまう。

「カイト、俺は少しこの辺りを見てくるから、お前はミュウの傍に」

「ああ、分かった」

「ありがとう、恭也くん」

「いや、気にするな」

恭也は二人を残し、周囲の探索へと向かう。
一時間ほどして恭也が戻ってくると、二人は寄り添うようにして眠っていた。
そんな二人を優しく見ながら、恭也は少し離れた場所に腰を下ろし、二人が目覚めるのを待つ。
それから数時間して二人が目を覚ますと、外へと通じる階段も通路もない事を説明する。
とりあえず、外へと通じているだろうと思われる扉のある部屋へと移動した一行は、
これからどうするかを相談する。
しかし、この状況に不安になったのか、ミュウが取り乱す。
疲れているであろう恭也に休むようにカイトは言うと、自分はミュウを宥めようと声を掛け続ける。
ミュウを慰めるのをカイトに任せると、恭也はゆっくりと横になる。
次に恭也が目を覚ました時には、ミュウも落ち着きを取り戻しており、外からの救助を待つことにする。
どのぐらいの時間が経過したか、恐らくは2、3日経ったと思われる頃、不意に外が騒がしくなる。

「高町! 相羽! ミュウ! 居るか!」

「この声は…」

微かに聞こえてきた聞き覚えのある声にミュウが嬉しそうな声を出す。

「さやちゃん!」

「竜胆! ここだ!」

ミュウに続きカイトが外へと声を掛ける。
それに気付いたのか、複数の足音がこちらへと向かって来る。

「先生! この向こうにいるみたいです」

竜胆の言葉に更に数人の足音が聞こえ、離れているように指示が来る。
それを受けて扉から三人が離れると、扉が勢いよく吹き飛ぶ。
その向こうには幾人もの兵士たちの姿や先生たちの姿があった。
そして…。

「良かった、三人共無事だったんだな」

「その声…。まさか、沙耶か」

驚いて声の出せない二人に代わり、恭也が目の前の女性へと声を掛ける。
三人の姿を見て嬉しそうな顔を見せていた竜胆は、しかし一転驚愕の表情を浮かべる。

「お前たちこそ、高町たちだよな…」

お互いに困惑する訳は、同い年のはずの四人の容姿がそうは見えないからだった。
竜胆の後ろから、長い金髪の女性が姿を見せる。

「多分、中と外とで時間の流れが違ったんだわ。
 恐らく、この中では2、3日しか時は流れていなかったのよ」

淀みなくそう語る女性の顔に何処となく見覚えのあった恭也たちは顔を見合わせると、
恐る恐るといった感じでカイトが代表するように尋ねる。

「お前、まさかコレットか?」

「当たり前でしょう! こんな美女が他にいるとでも思っているの!?」

その物言いに、カイトは間違いなくコレットだと確信するが、そうなると成長しているのが気になる。
さっきコレットが言っていた時間の流れというやつが気になり、尋ねようとした矢先、新たな人物が姿を見せる。

「こっちの外の世界では、あれから十年が経っているんですよ。
 ようやく、ようやく助け出す事ができました」

万感の思いでそう告げるベネットの言葉に、恭也たちはただ言葉を無くすのだった。



救出されたカイトたちは、任意で集まった生徒たちに祝福されて十年越しに卒業式を迎える。
これからカイトとミュウは新大陸に渡ると言っていたが、恭也はというと……。

「非常に言い辛いのですが、高町くんはその、卒業試験を受けていないので……」

「留年ですか…」

ベネットの言葉に仕方がないと溜め息を吐く恭也の横で、セレスが非常に言い難そうに言葉を告げる。

「えっと、更に言い難いんですが、十年も経っているので、その学園に籍が…」

「それじゃあ、俺はどうなるんですか?」

成長して見た目も目上になってしまったセリスに思わず敬語が出る。
それを聞きセレスは悲しそうな顔を見せる。

「カイトさんも恭也さんも、どうして敬語になるんですか?」

「そうは言われましても…。なあ、カイト」

「ああ」

「今まで通りでお願いします」

「…分かった」

「俺も了解だ。って、それよりも恭也はどうなるんだ!?」

逸れかけた話をカイトが慌てて戻すと、セリスも思い出したのか、ああ、と呟いてから続ける。

「それでですね、恭也さんには光綾へと来てもらって、そこでもう一年勉強をしてもらおうと思ってるんですよ。
 どうします?」

「まあ、冒険者になるためには、それしかないしな。
 でも、そう簡単に行くのか?」

「それはもう。ねえ、学園長」

そう言ってセリスはベネットの方へと振り返る。

「ええ。その辺りは大丈夫です。我が光綾の方で貴方を受け入れる準備は出来ていますから」

「学園長って、ベネット先生が?」

「はい。因みに、私は光綾の教師なんですよ」

「そ、そうか…」

「それで、どうしますか、高町くん。
 このまま光綾に転入しますか?」

「…宜しくお願いします」

こうして、高町恭也の冒険科三年生としてのもう一年が幕を開けるのだった…。

ぱすてるハート プロローグ「始まりの終わり」 2005年末 ぐ〜。







にしても、早い一年だったな〜。

美姫 「まあ、振り返ってみれば、何でもそんなものよ」

ほうほう。この一年、色々あったな〜。

美姫 「本当よね〜」

美姫に刺されたり、斬られたり、吹き飛ばされたり、成層圏までぶっ飛ばされたり…。

美姫 「浩を刺したり、斬ったり、吹き飛ばしたり。そうそう、成層圏まで飛ばしたこともあったわね」

切り刻まれて、あっちの世界へと行かされたり…。

美姫 「切り刻んで、あっちの世界へと送ったり…」

殴られる、蹴られるは当たり前…。

美姫 「殴る蹴るは最早、挨拶みたいなものだったわね」

死にかけたことも一度や二度じゃないし…。

美姫 「止めを刺す手前までっていうのも何度かあったわね」

…………しくしく(涙)

美姫 「…………はぁ〜(うっとり)」

うわぁぁぁん!

美姫 「うふふふふふふ」

ぐしゅぐしゅ。とりあえず…。

美姫 「くすくす。CMよ〜」







新たなに三年生としての学園生活を送ることとなった恭也は、光綾学園が存在するラスタル王国へとやって来る。
そこで、薙原ユウキという少年と出会うのだった。



「あの指輪はユウキに貰った指輪はあれ一つだけなんだから!
 同じものなんてないのよ!」

リナの叫びにユウキが何かを言い返し、二人は別々に歩き始める。
その様子を偶々目撃した二人の人物が居た。

「あの二人は何をやってるんだか」

「薙原さんも剥きになっているだけで、冷静になればすぐに後悔されると思いますけれど…」

「だろうな。多分、あいつの事だから、すぐに戻ってきて探し始めるんじゃないか」

その人物の片方、高町恭也はそう呟くと、連れの女性、斎香へと向き直る。

「すまないけれど…」

「いえ、分かってますよ。私もお手伝いさせてください」

「でも…」

「お願いします」

「はぁ、分かった」

二人はそれだけを話すと、連れ立って歩き出す。
それから少しして、ユウキは再び戻ってくると、何やら探し始める。
中々見つからない中、それでも辛抱強く捜すユウキを二対の視線が物陰から見詰める。

「やっぱり、戻ってきたか」

「ふふふ。薙原さんらしいですよ」

「さて、後はこいつを…」

ユウキがこの後探すであろう場所へとソレをそっと置くと、二人はこの場を立ち去る。

「とりあえず、街にでも出るか」

「そうですね。このままここに居ては、薙原さんたちと鉢合わせ、なんて事にもなりかねませんしね」

そう言って二人は街へと出ると、その辺をぶらぶらとふらつく。
どれぐらいの時間が経ったか、ふと二人の視界に見慣れた二人の姿が映る。

「恭也さん、あれは薙原さんと…」

「ああ、竜胆さんだな」

二人が見ている先で、ユウキとリナはこちらに気付かずそっと抱き合う。
と、リナがおもむろにユウキへと顔を近づけ…。

「街中だというのに、大胆な奴らだな」

「ええ、本当に…。でも、少しだけ羨ましいです…」

「ん? 何か言ったか?」

「い、いいえ、別に何も」

「そうか。それじゃあ、見つかる前にさっさ帰るか」

「はい」

歩き出した恭也の横に並ぶと、斎香はチラチラとその手元を見る。
それに気付いた恭也がそっと手を差し出すと、斎香は小さく微笑んでその手をそっと握るのだった。

ぱすてるハート 第??話 バリバリ妄想爆発中!







美姫 「はぁ〜。CMの間に一年を振り返って堪能したわね」

うぅぅ。俺は悲しくなっただけだぞ…。

美姫 「あら、言い事だってあったでしょう」

あったか〜?

美姫 「あったじゃない。この私が色々とサービスしてあげたでしょう」

おお、あったな。
うんうん、あれは良かった……。
その後にSS連続アップさえなければ…。

美姫 「そんな事あったかしら?」

うわぁ〜、既に忘れてるのか!?

美姫 「いいじゃない、ね♪」

ぐっ。それは少し卑怯だぞ、お前。
っていうか、いつの間にメイドの格好になってるんだ!?

美姫 「ほらほら、御主人様〜」

ぬぬぬぬ。……ぐぐぅぅぅ。
まあ、いいっか〜。

美姫 「そうそう♪ それよりも、そろそろ締めの言葉に入りましょう」

だな。
えー、今年一年、ありがとうございました。

美姫 「これからもびしばしと書かせていきますので」

書かされていきますので…、ってちょっと待てい!

美姫 「何よ、折角の締めなのに」

いや、何か微妙に引っかかる所がだな…。

美姫 「軽く流しなさいよね」

…うっ。わ、分かったから睨むなよ〜。

美姫 「それじゃあ、仕切り直しよ!」

今年一年、大変お世話になりました。

美姫 「まだ今年は後一日残っていますけれど、ありがとうございました」

来年もまた宜しくお願い致します。

美姫 「お願いします」

それでは、また来年。

美姫 「皆様、よいお年を」


12月26日(月)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「何故か月曜日なのに…」

グサグサッ。う、うぅぅぅ……。

美姫 「はじまるよ〜」

<この番組は、PAINWESTの提供でお送りしています>



美姫 「さて、どう言う事なのかしらね?」

ふっ。鬼の霍乱と言うやつだ。

美姫 「何よ、それ」

あそこまで酷い風邪をひいたのは…。
熱が40度近くまで上がり、医者に2日間の絶対安静の上、その間の食事は熱いお茶かお湯だけという…。

美姫 「全く、この馬鹿は」

ふふ。世にも珍しい風邪をひく馬鹿と呼んでくれ。
って、冗談です、呼ばないでください。
俺だって好きでひいたんじゃないやい!
大体、この時期に好んで誰がひくか!

美姫 「だから、それはアンタが馬鹿だからじゃないの?」

うわ〜。
今だって、まだフラフラのを頑張っているのに。

美姫 「私には関係ないもん」

うぅぅ、ひどい……。

美姫 「拗ねるよりも先に、言う事があるでしょう」

投稿してくださった方々、申し訳ございませんでした。

美姫 「特にクリスマスSSを送ってくださった方、申し訳ございません」

ごめんなさい。

美姫 「っとに、この馬鹿ときたら…」

うぅぅぅ、まだ苛めるのか…(涙)

美姫 「そりゃあ、そうよ。
    だって、アンタの風邪の所為で、マリとらが今年中に終わらないじゃない!」

ぐぅぅぅぅ。返す言葉もない。

美姫 「反省が足りないのよ、反省が!」

返す返す、申し訳ないです。

美姫 「ほら、反省したら、取り戻すべく働くのよ!」

いや、だから、まだフラフラ…。

美姫 「考えることが出来て、手が動くのなら問題なしよ!」

そ、そんな〜〜。

美姫 「とりあえずは、CMよ♪」







一年前、宇宙人の一団を乗せた宇宙船が海鳴市にある海岸に漂着した。
物語が始まるのはこれより一年後となるのだが、そのきっかけとなったのは、正にこの瞬間だった。
帰る術を持たない彼らは政府との交渉の末、正式な日本の市民権を得る事となり、
『DearS』という通称を与えられた。
そして、ここ海鳴ではディアーズが漂着した地として、日本の言葉や習慣を覚える彼らへと門戸を真っ先に開く。
一般家庭・教育機間へのホームステイ制度の導入である。
そして、それから一年後……。ようやく物語りは動き出す。

風芽丘に通う高町恭也。
その彼の前に、一人のディアーズが現れる。
毛布一枚に包まっただけの少女は、自らの名も持たず、そこに倒れていた。
ほうっておく事も出来ずに家へと連れて帰る恭也だったが、それが全ての始まりとなる事を、
この時の彼が知るはずもなかった。

この少女との出会いにより、恭也の日常が加速的に騒がしくなっていく…。

Dear My Heart First contact「恭也、ディアーズを拾う!?」 近日…………。







ゴホゴホ。うぅ。また熱が……。

美姫 「気合が足りないのよ。気合が」

気合の問題なのか?

美姫 「当たり前よ。さっさと仕上げなさいよ!」

で、出来る限り、頑張ります……。

美姫 「それじゃあ、またね〜」

ではでは……。


12月16日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「はじまるよ〜」

<この番組は、PAINWESTの提供でお送りしています>



美姫 「さて、早速だけれどSSがアップされてないわね」

あ、あははは〜。

美姫 「笑っているんじゃないわよ!」

じ、実は……。お、怒らない?

美姫 「それは聞いてみないと分からないわね」

じゃあ、言わない。

美姫 「ただ、確実に言える事は、言わないと間違いなく怒るって事よ♪」

あははは〜。その笑顔が怖いや……。

美姫 「で、何があったのかしら?」

あれは昨日の事じゃった……。

美姫 「で?」

ほら、結構でかい落雷が近くであっただろう。

美姫 「あったわね〜。何せ、家が震えてガラスまでガタガタって鳴ったぐらいだもんね」

で、ほら、着けっぱなしのテレビがぶつんと。

美姫 「切れたわね」

で、ほら、たま〜に人間ってしょうもないことに熱中したりするじゃない。

美姫 「アンタがね」

…まあ、兎も角、昨日はすいすいとまではいかなくても、それなりにいい感じで進んでたんだよ、SSが。

美姫 「ほうほう。で?」

で、つい調子に乗って保存せずにずんずんと進んで、最後までいっちゃえ〜、みたいな?
まあ、実際には7割〜8割って所までだったんだが。

美姫 「まさかとは思うんだけれど…」

で、そろそろ保存しないとまずいかな〜、でも、もう少しだけ〜、みたいな感じだった訳だ。
で、突然、落雷が!

美姫 「もう分かったんだけれど、一応、聞いてあげる。で?」

そ、それでだな、モニターを見てびっくり!
真っ暗なモニター。思わず、この前の故障時を思い出してしまったぐらいに。
本当に心臓が止まるかと思ったぞ。
でも、よく見ればPCだけじゃなくテレビまで落ちてるし。

美姫 「一時的な停電って訳ね」

ああ。だって、数秒後にはテレビが付いたからな。
で、急いでPCの電源を入れてみると…。
おお、故障はしていないではないか!
良かった、良かったと胸を撫で下ろした次第でございます。

美姫 「PCは壊れていなかったけれど、保存していなかったそのSSは消えたのよね」

あ、あはははは〜。
で、でも、一割ぐらいは出来てるよ。

美姫 「……で、今日中に書き直せなかったの?」

それが、昨日書いたのが全く思い出せない…。

美姫 「…こんのぉぉぉおお、大馬鹿者がっっ!!」

ご、ごめんなしゃ〜〜い!

美姫 「たわけ、バカ、カス!」

う、うぅぅぅ。

美姫 「そんな所で唸っている暇があれば、さっさと書き直せ〜〜!」

わ、分かりました!
あ、皆さんも保存はこまめにしましょうね。

美姫 「アンタにだけは注意されたくないわよ!」

う、うぅぅ(涙)

美姫 「とりあえず、CMよ!」








その瞳に見据えるは、かつて少年に父が見せた守るべき光射す道
その瞳に映すものは、かつて少年が父より受け継ぎし怨念



最後の交叉へと掛ける一つの影。
相対する影はその場に留まり、迫り来る影を迎え撃つ。

「これが最後の一撃だ! これを以って、天羽の復讐は完成される!」



剣へと込められた想いは共に強く、されど交わる事はない。
一人は誰かのために。
一人は復讐のために。
振るわれる刃に善悪はなく、ただその使い手のみがそれを決める。
二つの想いがぶつかり合い、勝者はただ一人のみ。



「今、この瞬間に全てを…」

振るわれた刃に対し、迎え撃つ刃が円を描く。
薄暗い部屋に白銀が舞う。



共に闇の刃を振るいながら、その想いは光と陰。
ならば、二人が激突するのは必然であったのかもしれない…。

次回、マリアさまはとらいあんぐる 〜2nd〜 第72話 「譲れない想いの果てに」
近日アップできるように頑張ります。







てな感じで、予告っぽくしてみたけれど…。

美姫 「そんな暇があったら、さっさと書け!」

わ、分かってるよ。
でも、その前に報告があるんだから。

美姫 「そうだったわね。ほら、さっさとしなさい」

あ、ああ。…コホン。
怪盗Xさん、毎回投稿ありがとうございます。
メールでお返事を出しているんですが、毎回届かずに返ってくるので、今回はこちらでご挨拶です。

美姫 「毎回楽しみにしてますので、これからも頑張ってくださいね」

…と、報告終わり〜。

美姫 「じゃあ、さっさと書きなさい!」

う、うぅぅ(涙)

美姫 「それじゃあ、今回はこの辺でね」

また来週〜。

美姫 「口より手を動かせー!」

シクシク…。

美姫 「また来週〜♪」


12月9日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「はじめるわよ〜」

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーを乗っ取ってお送りしています>



はぁ〜、今年もあと少しか。

美姫 「って、早いわね! まだ、クリスマスというイベントが残ってるわよ」

ああ、それは前の雑記で言ったから。

美姫 「そういう問題なの!?」

まあまあ。

美姫 「はぁ〜。疲れるわ」

なははは〜。
と、とりあえず、長編は今のところ進展なし。
キリリクに取り掛かる所です。

美姫 「長編って言えば、久しぶりに更新した込められしなんだけれど…」

な、なにか?

美姫 「夏休みの話? カキ氷食べてたし、海に行くとか何とか言ってたような」

だな。

美姫 「今って、冬、よね?」

何を分かりきったことを。

美姫 「いや、別に良いんだけれどね」

…んな事を言っても、仕方ないだろう。
連載なんだから、続きで書いているんだから。

美姫 「分かってるわよ。ちょっと言いたかっただけよ。
    それよりも、さっさと他の作品も書きなさいよ」

へいへい。

美姫 「それじゃあ、とりあえずはCM〜♪」







「野球部に入部!?」

突然言われた内容に、恭也は驚きの声をあげる。
一方、その内容を告げた忍と美由希はうんうんと頷く。
そんな二人を怪訝に眺めつつ、恭也はどうしてそうなったのかまずは聞くことにする。

「実は…。
 弱小野球部を見かねた忍ちゃんが、素晴らしいトレーニングマシーンを開発してあげたんだけれど…」

「いや、みなまで言うな。大方、暴走でもしたんだろう」

「正解♪ 賞品はわ・た・し」

「いらん。で、どうして、美由希まで?」

「あ、あははは。そのトレーニングマシーンを見学しに行ったんだけれど、
 代わりに一日だけマネージャとしてお手伝いする事で許してもらう事になって」

「つまり、忍に巻き込まれたのか」

「…うん。で、とりあえず、体力を付けて貰おうと料理を…」

「もう良い。大体は分かった」

「う、うぅぅ」

「で、二週間後に強豪校との練習試合があって、人数が足りないからって事か」

「うん」

「でも、男子野球部だよな。良いのか?」

「あ、それは大丈夫みたいよ、恭也。
 練習試合という事で、相手チームの許可も貰ったから。でも、問題は…」

言いよどむ忍の言葉を継ぎ、美由希が代わりに言う。

「後、五人足りないの」

「五人って、お前、部員は一人だけか!?」

「あ、あははは〜。たまたま居なかった部長さん以外は、全員病院に…」

その頃、この近くにある大きめの病院には、食中毒患者や骨折で入院する者が多数いたという。
因みに、全員が野球部員だったとか…。

「…………まずは、人数集めからだな」

「出てくれるの、恭ちゃん」

「仕方ないだろう」

恭也は本当に仕方がないといった顔でそう呟くのだった……。



「この馬鹿弟子! 盗塁に神速を使うな!
 って、那美さん、それはゴルフのスイングです。言うまでもないが忍、バッドやボールを改造するな!」

練習試合に向けて特訓をする仮野球部。
しかし、グランドにはあまり頼りになりそうもない内容の激が飛ぶのだった。
果たして、恭也たちは勝利を掴むことが出来るのか!?

風芽丘仮野球部 〜あの白球を追いかけて〜 第一話 「メンバーを揃えよう!」 近日…………。







ふぅ〜。書き、書き。

美姫 「きりきり書け〜。さっさと、キリリクSSを仕上げろ〜」

はぁ〜、はぁ〜。

美姫 「休むな!」

うぎゅぅぅっ!

美姫 「って、CMが終わってるじゃない!
    浩〜。お茶が入ったわよ。少しは休みなさい〜」

お、表裏の激しい奴。

美姫 「何か言った?!」

な、何も。えっと、すぐに書きますので!

美姫 「分かれば良いのよ。っと、浩がこんな調子だから、今回はここまでね。
    それじゃあ、また来週〜」

ではでは〜(涙)


12月3日(土)

美姫 「美姫ちゃんの〜、ハートフルデイズ〜」

って、違う! 違う!

美姫 「え〜」

え〜、じゃないって。

美姫 「じゃあ、SSを書いてよ!」

ぐっ。それを言われると辛いんだが…。
と、兎も角、今日はこれをやっていて時間がなかったんだ。

美姫 「って事は出来たのね」

おう!
という事で、アンケート開始〜。

美姫 「雑記を見てくれている方だけが参加できるという企画」

思いっきり少なそうだけどな。

美姫 「さて、ルールの方だけれど…」

うん。この後に表示している所からアンケートのページへとゴ〜。

美姫 「で、細かいルールは…」

  1.名前を記入してください。
  2.メールアドレスに関しては、ない場合はそのままにしてください。
  3.SS選択の所で、どれか一つを選択してください。
  4.第二選択は、複数回答が可能です。
    ただし、右横にあるポイントを入れて、合計が5ポイント以下になるようにしてください。
  5.メッセージ欄には、何でも自由に書き込んでください。
    無記入もOKですし、秘密の部屋にあるこのSSを移動させて〜、とか、
    他にもこんなSSも読んでみたい〜とか、結構、自由に書いてください。
  6.詳細で見た内容と、実際に長編化した時の内容や設定に変更がある場合もあります。
  7.このアンケートは雑記を見ている方のみ限定ですので、他言は無用です。
  8.一人一週間に一回(日曜〜土曜で一週間とします)
  9.期限は今年いっぱいまでです。

こんな所です〜。

美姫 「ってな訳で、早速ゴ〜」

格SSの詳細(?)はリンク先で。

  アンケートに行く → ここから(アンケートは終了しました)
  行かない → 戻るボタンで戻ってください。

12月2日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「はじまるわよ〜〜」

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーを提供させてお送りしています>



ん〜、段々と寒くなってきたな〜。

美姫 「妙に浮かれてるわね」

おう! ほら、こう寒いとワクワクしないか?

美姫 「しないわよ、そんなの」

え〜。

美姫 「アンタが可笑しいのよ」

そんな馬鹿なっ!

美姫 「ほらほら、それよりもSSはどうなのよ」

えっと、まあボチボチ?

美姫 「ぼちぼちじゃないわよ!」

が、頑張ってるんだよ〜。
マリとら2ndがちょいに、天星がちょいに…。

美姫 「って、もしかしなくても、ちょいばっかり!?」

あ、あはは〜。
だって、書き溜めてたネタが〜。

美姫 「はいはい。もう一月以上も前の事をいつまでも引き摺らない」

うぅぅ。と、悩んでも仕方あるまい!

美姫 「そうよ! そうと分かれば、ほら、さっさと書くのよ!」

って、今からかよ!

美姫 「ってなわけでCM〜」

どんな訳じゃぁ!







私は今、追われています。
こうして、後ろを振り返れば、すぐそこまで追手が……。
このままでは、捕まるのも時間の問題でしょう。
ああ、誰か……。
誰でも良いから、お願い助けて!



暗い……。
ここは、どこ?
そして、私は?
体が浮いているような感覚の中、私は漂うようにその身を委ねる。
一体、どのぐらいそうしていたのだろう。
そもそも、ここでは時間という感覚があるのだろうか。
それぐらい、曖昧な感覚で私はゆっくりと目を開けようとして…。
突然、強い衝撃を受けた。



「痛〜い。一体、何が起こったの?」

少女は転げ落ちたベッドに上半身を起こし、何とか立ち上がる。
そして、辺りをぐるりと見渡す。

「ここは……。私の部屋……だよね」

少女はいまいち実感のわかない部屋を見渡し、とりあえず外へ出る事にする。

「って、私まだ寝巻き!」

慌てて少女は箪笥から服を取り出すと、それに着替えだす。
少し大きめのブラウスとジーパンを取り出し、着替える。
その後、幾つかの引出しから色々tと取り出し、それらも身に着けていく。
その動作は手馴れており、本人も殆ど自覚せずにやっているようだった。
最後に上着を羽織り、眼鏡を掛けると部屋の扉を開ける。

「…………………………………………………はい?」

少女は暫らく固まっていたが、やっとの事で第一声を吐き出す。
少女の目の前には、ジャングルかと思うような生い茂った木、木、木。
それだけならまだしも、少女が部屋から出た瞬間にこれだ。
思わず間抜けな声が出たとしても、それは仕方がないだろう。

「えっと…。ここはどこ?」

少女の呟きをかき消すように、大きな、そして舌足らずな声が上がる。

「あ、ありがとうございます〜!」

そう言うなり、その声の主、まだ幼さを残した少女が部屋を出たばかりの少女に抱き付く。

「え? え?」

「あなたは、ミルの命の恩人です〜。是非、お名前を聞かせて欲しいです」

「えっと、名前……。私の名前は………、み、ゆき…?」

自分の頭の片隅にふと浮んだ単語を口にする。
すると、不思議とそれが自分の名前だと確信が持てる。
自分でももう一度確かめるように、目の前へとその名を告げる。

「私は美由希…。あなたは、ミルちゃんで良いのかな」

「はいです。そうです。ミルはミルと言いますです!」

捲くし立てるように喋るミルを引き離し、美由希はゆっくりと訪ねる。

「所で、私が命の恩人っていうのは、どういう事かな? 私、何もした覚えがないんだけど」

「またまた〜。お姉さまは冗談が上手です! ほら、アレですよ」

そう言ってミルの指差す先には、トカゲの顔に兜を被り、
手には剣を持った変な生き物が、部屋の下敷きになって潰れていた。

「あ、あはははは。さっきの衝撃ってこれだったのかな?」

苦笑を浮かべつつ、そう呟く美由希の前で部屋が徐々に消えていく。

「えっ? えっ? 何で?」

そうこう言っているうちに、部屋は跡形もなく消える。
驚いたままでいる美由希の手を、心配そうな顔をしたミルが握る。
そのミルに笑い返しながら、美由希はミルに尋ねる。

「ミルちゃん、ここは何処?」

「ふみゅぅ?」

ミルは美由希の言わんとしている所がいまいち分かっていないのか、奇妙な声を上げつつ首を可愛く傾げる。
その愛らしい姿を相俟って、保護欲を掻き立てられるような仕草に何故か頬を染め、すぐに首を何度も振る。

「私はノーマル、ノーマル」

「ふみゅう? どうかしましたですか、お姉さま?」

「ううん、何でもない……って、お姉さま?」

「そうです。お姉さまはミルを助けてくれました。
 ミルは、ミルは……」

「お、お姉さまは止めて」

「ふみゅぅぅ〜。駄目ですか?」

今にも泣きそうな目で見詰めてくるミルに対し、美由希は強く言う事ができなかった。
それをどう取ったのか、ミルは嬉しそうに手を上げる。

「それじゃあ、お姉さまはこれからお姉さまです〜」

「もう、何でも良いよ……」



日が落ちた瞬間、美由希の身体が一瞬だけ光ったかと思うと、そこには美由希は居なくなっていた。
そこには美由希よりも背が高く、髪は短い、何処からどう見ても男としか思えない人物が立っていた。

「ふみゅみゅ? お、お姉さま?」

「ん? たしか、ミルだったか」

「は、はい。お兄さんは誰ですか? どうしてミルの事を知っているんです?」

「それは……」

青年はミルの問いに答えようとして、言葉に詰まる。

「信じられないかもしれないが、俺は美由希だ」

「ふみゅ!? お姉さまは実はお兄さまだったんですか」

「いや、そうじゃなくて。俺の名は……恭、そう、恭也だ」

「ふみゅみゅ? お姉さまとは違う名前ですよ」

「うーん。どう言ったら良いのかは分からないが、どうやら俺と美由希は同じ人物らしい。
 昼間にミルと話した内容は覚えている。
 多分、日が沈むと俺になったという事は、太陽が関係しているのかもしれんな。
 だが、どうしてこんな事になっているんだ。
 俺は一体……」

悩む恭也を前にして、ミルも同じように悩み出す。

「お姉さまはお兄さまで、お兄さまはお姉さまで。
 ふみゅ? ふみゅ? ふみゅぅぅぅ!?」

「まあ、混乱するのも仕方ないか。当事者である俺でさえ、混乱気味なんだから」

混乱しているミルを前に恭也はそう呟くが、その声さえも耳に入ってないのか、ミルは思考の渦へと入り込む。

「そうしたら、ミルは、ミルはどうしたら良いんですか〜!
 お兄さまと呼ぶべきか、お姉さまと呼ぶべきか」

「……そんな事で悩んでいたのか」

「はっ! そ、そうです、ミルはとても良いことを思いつきましたです!
 おねえにいさまと呼ぶことにしますです!」

明暗とばかりにこちらを見るミルの目に、恭也もまた強くいう事が出来ず、それで落ち着くこととなるのだった。



『MIYUKYOU☆爆裂時空』 第一話 「ここは何処? 私は誰?」 遠日公開……。







ぜは〜、ぜは〜。
な、なあ。

美姫 「何?」

毎度、毎度のことながら、これを書く暇があれば…。

美姫 「それ以上は言っては駄目! そして、気付いても駄目よ!」

な、何故? 特に最後のは無理だろう。

美姫 「良いから、寝てなさい! これは夢よ!」

げほっ! む、無茶苦茶痛いんですけれど、夢ですか……ガク。

美姫 「ふ〜。危ない、危ないっと。それじゃあ、また来週ね〜」


11月25日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「はじまるわよ〜〜」

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーよりお送りしています>



ジングルベ〜ル♪ ジングルベ〜ル♪

美姫 「あたま〜なるぅ〜♪」

いてっ! な、なにすんだよぉぉ。

美姫 「いや、幾らなんでも気が早過ぎるんじゃないかと思って突っ込んでみたのよ」

……それだけで、こんなコブが出来るぐらい殴るか?

美姫 「まあまあ。許して(うるうる)」

くっ。

美姫 「さて、それじゃあ、早速SSの状況〜」

マリとら2ndが3割! 以上!
あ、後、きりリクのSSを考え中〜。

美姫 「思いっきり殴りたいんだけれど…」

断る!
というか、今年中にマリとら2ndを完結させたいかな。

美姫 「出来るの?」

…………あくまでも希望です。

美姫 「完結したら、次はネタSSからどれか長編化するのね!?」

いやいやいや。いつの間にそんな話が?

美姫 「えっ! しないの」

…やるかも。
今の所、候補は二つ!

美姫 「ふんふん。どれかな〜」

いや、まだ秘密という事で。
もしくは、秘密の部屋にあるのが、こっちへと移行するという事も。

美姫 「ほうほう。で、それはどうやって決めるの?」

うーん、基本的に俺の書く速度と相談。

美姫 「じゃあ、一生無理ってことね」

って、それは酷い!

美姫 「はいはい。そう言えば、アンケートをするとか言ってたのは、どうなったの?」

アンケート? 何、それ?

美姫 「……本っっっ気で忘れてるわね」

いや、待て待て。今、思い出すから。

美姫 「チッチッチ。シンキングタイム〜♪ チッチッチ〜」

う、うわわわ。何かむしょうに焦るぅぅぅ〜。

美姫 「考えている間に、C〜M〜」







「ここがそうですね」

夏休みに入ったばかりのある日、高町家の前に佇む一人の女性が居た。
美しい容姿のその女性は、この住宅地に置いて、いや、目の前の和風建築物にあって少し浮いて見えるが、
ここにはそれを不審に思うような他の人物もおらず、女性は見咎められる事なく、インターフォンへと指を伸ばす。

間延びのする高い機械音に続き、お邪魔しますという女性の声が聞こえ、高町家の住人は顔を見合す。
今日は特に誰かが来るとも聞いていなかったので、他の者の客かと思って周りを見渡すが、
誰も該当するものがいなく、どうやら急な来客らしいと分かると、恭也は玄関へと向かう。

「はい」

そう応えて玄関前で待っている人物へと扉を開ける。
扉を開け、目の前に立つ人物を前にして、恭也は思わず動きを止める。
ぶしつけにならないように気を付けながら、目の前の人物をじっと眺める。
そんな恭也の視線に気付いているのか、いないのか、その女性は軽く首を傾げると、
スカートをそっと摘んで優雅にお辞儀をする。

「お初にお目に掛かります、ご主人様」

「……えっと、月村の家の方ですか?」

恭也がそう尋ね返したのは、その女性の格好にあった。
濃紺の長袖にふわりと足首まで包み込む、同色のスカート。
その上に真っ白なエプロンを身に付け、頭にはこれまた純白のひらひらとした飾りの付いたカチューシャをしていた。
一言で言うなら、メイドの格好だった。
恭也がそう尋ね返すのも仕方がないだろうが、目の前の人物は首を傾げると、

「月村……? いいえ、違いますけれど。
 私の名はマリエルと申します」

「マリエルさんは、月村の家のメイドではないんですか?」

「マリエルで結構です。いいえ、私はその月村様という方はご存知ありませんけど。
 私は…」

マリエルという女性が何か言おうと口を開きかけた時、運悪く(?)桃子が帰宅してくる。

「ただいま〜。って、お客さ…………ん?」

昼食に戻ってきた桃子は玄関先に客の姿を認めるが、その姿に自信が持てずに尋ね返すような形になる。
桃子が何か言うよりも早く、それを察した恭也が口を開く。

「こちらの方はマリエルさんと仰って、月村とは関係ないみたいだ」

「マリエルで構いませんけれど」

そう言って恭也を見るマリエルを眺め、桃子は二人を交互に眺めると、その横を通り過ぎる。
家へと入る前に恭也の肩に手を置くと、分かっているという顔で告げる。

「まあ、アンタの趣味をとやかく言う気はないから。
 かーさんとしては、彼女を連れて来てくれた事で充分に嬉しいからね」

「何を勘違いしている」

とんでもない事をさらりと告げる桃子に、恭也は半眼で睨む。
「あれ、違うの?」と能天気な事を言う桃子に当てつけるとうに盛大な溜め息を吐いてみせると、
いつまで経っても戻ってこない恭也を可笑しく思った美由希がやって来る。

「恭ちゃん、どうかしたの? 何か騒がしいようだけれど……。
 って、誰? もしかして、忍さんの新しい…」

「違うそうだ」

「じゃあ……。はっ!
 きょ、恭ちゃんにそんな趣……いたっ!」

最後まで言わせる事なく、恭也はコインを指で弾いて美由希へとぶつける。
ぶつけられたおでこを押さえつつ、涙目になって睨みながら何かを口にしようとする妹を一睨みで黙らせ、
恭也は改めてマリエルへと向かい合う。

「それで、うちにはどういったご用件でしょうか」

「勿論、ご主人様をお迎えにです。遅くなってしまいまして、申し訳ございません。
 何せ、あのような事があったものですから、すぐにと言うわけにはいきませんでしたので。
 ようやく準備が整ったと思ったら、今度は行方が分からなくなってしまい。
 でも、ようやく見つけ出せました」

「恭ちゃん、本当に知らないの?」

「ああ」

疑わしげに見てくる美由希と桃子に対し、恭也ははっきりと断言する。
その言葉を聞いても尚、マリエルは笑顔を浮かべたままであった。

「えっと、誰かと勘違いされてませんか、マリエルさん」

「マリエルで構いません、ご主人様」

「そのご主人様ってのは止めてくれ」

「ですけれど、ご主人様はご主人様ですし」

「どうして、俺がご主人様なんだ」

「なんでと言われましても、先代の奥方様より私たちが仕えるべきはご主人様であると、
 そう申し付けられていますから」

「先代の奥方というのは?」

「不破美影さまです」

マリエルの言葉に恭也は驚いて固まるが、急に鋭い眼差しでマリエルを見ると、軽く腰を落す。
その後ろで、美由希も同じように腰を落しながら、桃子を庇うように背中へと隠す。

「その名を何処で…」

低い声で尋ねる恭也に対しても、マリエルは変わることなく笑みを見せたまま告げる。

「私たちは不破、いいえ、不破恭也さまに仕えるメイドですので」

「一体、どういう…」

本気で言っているマリエルに、さっきまでの警戒などが無くなり呆然となる恭也。
そこへマリエルが簡単な説明をする。
簡単に言えば、不破にはたくさんの世話をするメイドがおり、彼女たちは当主に仕えている。
その当主がただ一人の孫である恭也の為に、密かに様々な訓練をさせたメイドを用意していた事。
そのメイドたちが訓練を終えた矢先、御神、不破の両家が全滅した事。
この訓練されたメイドたちは恭也のための財産を預かっており、その後も恭也を探していた事。
そして、ようやく見つけたという事だった。

「…という訳なんです。
 とりあえず、屋敷の方も準備できてますので、そちらへとお移りください」

「いや、そう言われても…。って、私たち、たちって言ったな」

「はい」

「それはつまり、他にも」

「はい。私だけでなく、他のメイドたちもご主人様の事をお待ちしてます」

「だから、そのご主人様は止めてくれ」

「ですけれど…」

「分かった。マリエルと呼ぶから、俺の事は恭也と呼んでくれ。
 ご主人様はなしだ」

「分かりました、恭也さま」

「…いや、まあ、もうそれで良い。所で、他にもって何人ぐらいいるんだ」

疲れた顔をして告げる恭也にマリエルは少し考えてから答える。

「ざっと千人近く…」

「…………」

マリエルの言葉に、恭也は暫し絶句するのだった。



不破メイド隊 第一話 「お迎えに参りました、ご主人様」 近日……。







うーん、うーん。

美姫 「はい、シンキングタイム終了〜。答えは分かったかしら?」

わ、分かりません……。

美姫 「それじゃあ、正解は〜。ネタSSの長編化のアンケートよ」

?? えっと、既に候補が二つあるんですけれど。

美姫 「じゃあ、アンケートはなしなの!?」

いや、そう言われても。

美姫 「そんな! あの夕日に誓った約束は!?」

ないない! それは絶対にない!
人の記憶が曖昧なのを良いことに、捏造するな!

美姫 「ちっ」

ほら、アンケートに近いことは既にやったし。

美姫 「いつ?」

うんっと、感想の時に続き希望、とか書いてくれている方とかいただろう。

美姫 「それはやったって言わないと思うけれど?」

まあまあ。まだ、長編化すると決まった訳じゃないんだし。
その辺はもう少し先まで待ち状態という事で。

美姫 「言いながら、ある日、いきなり本編が始まってたりしてね」

あはははは〜。否定できないだけに、何とも言えないな〜。
で、でも、とりあえず、マリとら2ndの完結が先だから。

美姫 「本当に?」

……多分。自信はないけれど。

美姫 「はいはい。そんな事だろうとは思ったわよ」

と、とりあえず、また来週〜。

美姫 「分が悪くなったからって、逃げるな〜!」

あ、あははは〜。さ、さよなら〜。

美姫 「はぁ〜。あの馬鹿は……。とりあえず、また来週ね〜」


11月18日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「はっじまるよぉぉ〜〜ん」

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーよりお送りしています>



美姫 「ふ〜。それにしても、いきなり寒くなったわね」

突然だな。
だが、まあ、確かに。

美姫 「よね〜。ん〜、さむ、さむ」

うんうん。寒い、寒い。

美姫 「と、それはそうとして、更新遅いわね」

ぐっ。

美姫 「ちなみに、現在ってどんな状況なのよ?」

ちょ、長編は……。う、うぅぅぅ。データが消えて、また最初からだよ〜!
しかも、一度書いたはずなのに、思い出せねえ!
現在、長編は『DUEL TRIANGLE』が3割って所だよ!
おまけに、書いてた短編も書き直しだし……。

美姫 「ああ、あれね」

おう。織葉と恭也の話なんだが、どんなの書いてたっけ?

美姫 「私が知ってるわけないでしょう」

だよな。う、うぅぅ……。

美姫 「はいはい、鬱陶しいから、メソメソしないでね」

くっ。ええい! CMだ! CM!







「はぁぁぁっ」

「たぁぁぁっ」

力と技を得る為の鍛錬に使用する木刀 \12,000-

「俺たちの技は、そんなひとたちを守るためのものだから…」

大事なものを守るための装備一式 \350,000-

「ありがとうね、恭也。お礼に、よく眠れるように子守唄でも歌ってあげましょう」

世紀の歌姫による子守唄 プライスレス



「ふんふ〜ん♪ うーん、この新しい包丁は良い切れ味だな〜」

美味しいものを作るための包丁 \50,000-

「今日は新しい料理に挑戦してみるかな〜」

更なる精進を目指す為の教本 \2,500-

「本当に耕介さんの料理は美味しいですね」

寮生たちの笑顔 プライスレス



「あ、この化粧品良いんじゃないかな?」

「こっちの口紅も良い色ですよ、鷹城先輩」

男を魅了するための化粧品一式 \40,000-

「あ、このドレスなんかどうですか、瞳さん」

「うーん、確かに良いけれど、それだともう少し胸が居るわよ、野々村さん」

「あ、これなんか良いんじゃないか?」

その身を美しく飾る服飾 \5,500-

「……で、何で俺がこんな格好をさせられないといけないんだ!」

「あははは、真一郎、よく似合ってるよ〜」

「嬉しくない!」

女装させられて失ってしまった何か プライスレス

お金で買えない価値がある……。

「って、最後のは価値云々じゃない!」







今回のは、本当にCMっぽいだろう。

美姫 「……馬鹿?」

うおっ! い、いきなりそれかよ。

美姫 「はいはい。で、今週中に後、何本上げれるのかしら?」

が、頑張ります。努力します。

美姫 「はぁぁ〜。努力よりも結果よね〜」

う、ぐっ。あ、相変わらず、きついな、おい。

美姫 「ふふ〜ん。悔しかったら、今週中に100本あげてみなさい。
    そうしたら、謝ってあげるわよ」

絶対に無理だろう、それ。

美姫 「じゃあ、仕方ないわね〜」

う、うぅぅぅ、何故か悔しい…。

美姫 「って、こんな馬鹿な事をしてる場合じゃないわね」

確かに、さっさとSSを書かないと…。

美姫 「分かってれば良いのよ。それじゃあ、今週はこの辺で」

また来週〜。

美姫 「それじゃ〜ね〜」


11月11日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「ようやくいつも通りにお届け〜」

パフパフドンドンドン

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーを乗っ取ってお送りしています>



ようやくPCのセットアップも終わり〜。

美姫 「予想以上に時間が掛かったわね」

まあ、色々とあってな。

美姫 「単にアンタが馬鹿なだけでしょう」

返す言葉もない……。
にしても、まさかドライバを無くすとはな〜。
あははは〜。

美姫 「笑い事か! お陰で、こんなにも時間が掛かって……」

あはははは〜。まあ、何とか復活したんだから、落ち着けよ。

美姫 「落ち着いているわよ、勿論」

ほ、本当かよ…。

美姫 「ええ、本当よ。だって、これでアンタを公開リンチできるじゃない」

…………冗談に聞こえないところが怖いな。

美姫 「冗談じゃないもの」

……あ、あははは。

美姫 「うふふふ」

お前は、俺をあれだけの目に合わせておいてまだ、懲りてないのかよ!!

美姫 「何かしたっけ?」

ぐっ。そこまで言うなら。これを見ろ!

美姫 「って、何を書いてるのよ!」

ふっふっふ。これが動かぬ証拠というやつだ。

美姫 「証拠隠滅って言葉、知ってる?」

は、はうぅっ! し、しま……。

美姫 「クスクス。その間に、CM〜」







どこまでも高く、どこまでも広く、そして青いはずの空。
しかし、今、少女が見上げる空には青などなく、ただただ赤く赤く染まっていた。
先ほどから耳を劈く程に煩く聞こえてくるのは、どうやら自身の口から上げられている声らしいと、
喉の痛みから気付く事が出来た。
それでも、少女はひりつく喉を更に震わせて、天も裂けよとばかりに泣き叫ぶ。
その瞳に、紅く揺れる、紅く聳え立つ、天さえも覆い隠すほどに燃え盛る紅い炎を瞳に映して。
全てを呪い、暗い昏い闇を生み出しながら。

目覚めた少女は、ただ一つ、残された言葉だけを何度も繰り返しながら、
気だるさを感じさせる身体を引き摺るように、その場から姿を消すのだった……。

『魔物を狩れ』

ただその言葉のみを胸の内に抱きながら――

月日は流れ、ここ海鳴市は八束神社の裏手に聳える林の中に二つの人影があった。
二本の小太刀を携えた恭也と、漆黒の衣に身を包み込み、その手にトンファーを持つ一人の女性の姿が。
そして、彼らの周囲には人とは思えない姿をした魔物が打ち倒され、肉片や体液を飛び散らしていた。

「そっちは終わったか、恭也」

「ああ、何とかな。ステイト、怪我はないか」

「私の心配よりも、自分の事を心配しろ。
 大体、私がこの程度の魔物に遅れをとると思うとるのか」

「まあ、確かにな。しかし、最近、こいつらの活動が活発になっていないか?
 気のせいなら良いんだが」

「さあな。こいつらの考えている事など分からんからな。
 それよりも、終わったのなら帰るぞ」

「ああ」

恭也はステイトに頷き返すと、先に歩き出したステイトの後を追ってこの場を立ち去るのだった。

時を同じくして、この日の深夜、一つの電車から乗客全員が消え去るという事件が起こる。
テレビに映し出されたその映像を見たステイトは、かつてない程の緊張をその顔に浮かべると、
静かに恭也へと告げる。
『かつてない規模の魔の存在を感じる』と。

果たして、この先に彼らを待つものとは……。

Heart's bell 〜緋昏し永遠の彼方〜 近日……………………。







美姫 「ふぅ〜。これで良し!」

ぐ、ぐぬぬぬぬっ。
だ、だが、まだ安心するのは早いぞ。

美姫 「まさか、コピーがあるとか!?」

ふっふっふ。あの事件以降、バックアップの大切さをしったのだよ。

美姫 「あまり自慢にならないわね。でも、かなり説得力のある言葉だわ」

ふっふっふ……。ふわぁぁぁっはっはっは!
見ろ! ここにバックアップ分が!

美姫 「紅時雨!」

……のぉぉぉぉぉぉ!

美姫 「やはり、学習しても浩は浩のままね。そんなのを目の前に出すなんて」

……し、しまったぁぁぁ!

美姫 「ふっ」

ぐうぅぅぅ。こうなったら、後はアップした分だけか…。

美姫 「へっ!? アップって何よ! アップって!」

いや、だから、秘密のお部屋に……。

美姫 「……殺す!」

う、うわぁぁぁ、ま、待て待て。
ほ、ほら、更新履歴には乗ってないから、大丈夫だって。

美姫 「って、そんな問題じゃないわよ!」

ぐげげげげぇぇぇっ!!

美姫 「この大馬鹿〜〜!! 空の彼方までぶっ飛べ〜〜!!」

にゅぎゅわぉぉぉおおおおんんんん!
ま、また来週〜〜〜〜〜。

美姫 「はぁ〜、はぁ〜。まったく、あの馬鹿は。
    と、とりあえず、また来週ね〜。
    それと、秘密のお部屋のお話しは、全てフィクションだからね〜。
    本気にしたら、駄目よ♪ 本気にしたら……ふふふ」


11月4日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜。

美姫 「今回も余所から、始めちゃうよ〜」

……K、お前の事は5秒程は忘れない……。

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーを使いつつ、まだいつもとは違う感じでお送りします>



はぁ〜、今回はKの所からお届けの…。

美姫 「第二弾!」

まだPCが来ない〜。

美姫 「とりあえず、今日来て、明後日にセットアップするのよね」

その予定だが…。

美姫 「じゃあ、来週からやっと復活ね」

多分な。まあ、遅くても火曜日には。

美姫 「月曜日じゃないの?」

早ければな。
どっちにしろ、PCが届かないとな〜。

美姫 「まあ、早いとこ復活してね」

へいへ〜い。

美姫 「それじゃあ、CMいってみよう〜」







「月村の親戚?」

「そう。とは言っても、かなり遠縁なんだけれどね」

「その子がどうかしたのか?」

「うーん、どうかしたというか…」

とある日の昼休み、屋上で昼食を取り終えた忍が恭也へと切り出した話は、遠縁の親戚の事だった。
忍は少し困ったように頬を掻くと、

「その子が今度、ここに通うことになったんだけれど、その子って今まで修道院みたいな所で暮らしていたのよ。
 その理由が、極度の男性恐怖症なのよ。本当に凄いわよ。
 近くに男性が居るだけで、カチコチに堅くなるし、触られたら、その時点で失神するし…」

「そんなので大丈夫なのか?」

忍の話を聞き、恭也は自分の事のように不安そうな顔を見せるものの、すぐに納得したように頷く。

「つまり、もうその男性恐怖症は治ったってことか」

「いや、それが全然みたい」

「はぁ? だったら、どうして?」

「私の詳しくは聞いてないんだけれど、美樹彦、あ、この人はその子の兄なんだけれどね、
 彼が言うには、それを治すためにこっちに来るみたいな事を言ってたんだけれどね」

「そうか。で?」

「うん。その子の面倒を見てあげないといけないから、恭也とはこうして逢瀬を重ねる回数が減るって伝えて…」

「変な事を言うな。知らない人が聞いたら、誤解するだろうが」

「ちょっとした可愛い冗談なのに〜」

「そんなのは良いから」

「仕方ないな〜。…でね、何かとその子の面倒をみてあげようと思ってね」

「忍にしては、殊勝な心掛けだな」

「まあね。その子も数少ない仲の良い親戚だしね。
 で、恭也にも少し手伝ってもらうことになるかもしれないから」

「まあ、別にそれは構わないが、その子は男性恐怖症なんだろう?
 だったら、俺は近くに行かない方が良いんじゃ」

「勿論、ある程度以上は近づかないようにしてもらうわよ。
 でも、それだといつまで経っても治らないし、少しずつでも慣れさせたいのよ」

「そういう事か。しかし、俺よりも赤星とかの方が良いんじゃないのか?」

「恭也に頼むのは、もう一つ理由があるのよ。
 恭也は私、ううん私たち一族の事を知っているでしょう」

「ああ、成る程」

忍の言わんとしている所を悟り、恭也は納得する。
忍は夜の一族と総称される人外の血を持つ一族で、その忍の親戚ということは、その子もまた夜の一族という事である。
だから、事情を知る恭也に協力を求めたのだろう。
そう推測して納得する恭也へ、忍は言葉を続ける。

「で、その子は淫魔(サキュバス)なのよ」

「サキュバス?」

「そう。異性の生気を糧とするね。あ、恭也、顔が赤くなってるわよ。
 今、何を考えたのかしら?」

「…何でもない。ん? だが、その子は男性恐怖症なんだよな」

「そうなのよね〜。そこが困った所なのよ。
 サキュバスっていうのは、ちゃんと力のコントロールが出来れば、触れた相手から生気を取ることが出来るの。
 でも、その子はそのコントロールも出来ないず、生気を際限なく吸い取ってしまう上に、
 それの吸収もできないのよ。それに加えて、男に触れる事も出来ないでしょう。
 と、まあ、その辺りは良いとして…。問題なのは、サキュバスの持つ魅力なのよ」

「魅力?」

「そう。無意識なんだけれど、異性、ううん、時には同姓でさえも魅了してしまうのよ。
 ただその姿を見ただけで、くらっと来るって事なんだけれど。
 恭也ならその辺りある程度、大丈夫だと思うのよね。
 だから、彼女の魅了に負けてあの子に触ろうとする輩、
 ううん、下手したら襲い掛かる輩から守ってあげて欲しいのよ」

「成る程な。それで、俺に協力してくれって事なのか」

恭也は大いに納得し、すがるようにお願いしてくる忍へと頷く。

「分かった。俺に出来る範囲でよければ、出来る限りの事はしよう」

「ありがとう、助かるわ〜」

後に、恭也はこの時に漏らした言葉を後悔することになるのだが、それはもう少し後、その子の兄との対面時の話で、
この時点では当然の如く、恭也は勿論、忍さえもあんな事態になるとは思っていなかったのだった……。

ご愁傷さま恭也くん 第一話「騒ぎの始まりは休日の午後から」 近日妄想開始〜。







美姫 「まあ、来週からはこれでやっと今まで通りに戻るのよね」

まあ、データは戻らないけどな……。

美姫 「またそう後ろ向きな。そんな事よりも、今までの分、一気に書き上げるのよ!」

おいおい…。

美姫 「そうね。今月のノルマを決めましょう。よし、今月は100本よ!」

おお! それは凄いな、自己新記録じゃないか! って、無理じゃ!
一日3本あげても達成しないし!

美姫 「一日4本なら達成よ♪」

おお、確かに。って、そんな問題じゃない!

美姫 「そこは、ほら、根性で、ガッツで、努力で」

無理ですよ〜、美姫先輩〜。

美姫 「ほら、応援してあげるから。頑張れ〜で、ファイト〜で、いけ〜!」

いや、無理っス。

美姫 「ちっ! 根性なし」

根性の問題なのか?

美姫 「当たり前じゃない!」

……いや、無理だろう。

美姫 「はぁ〜、情けないわね」

何とでも言え! 無理なもんは無理じゃ!

美姫 「全くだらしのない」

……ぐぅぅ。そ、それよりも、来週はようやくいつも通りにお届けできるな。
(話題を変えなければ……)

美姫 「あ、そういえばそうね〜。やっと、普段通りにお送りできるのね」

その通りだよ。

美姫 「まあ、また壊れなければ良いけれどね」

何で、そんな不吉な事を言うかな〜。

美姫 「まあ、流石に私もそれを望んではいないけれどね。
    あ、PCの変わりにアンタを壊すってのはどう?」

何がどうなって、『どう?』だ!
しかも、何でそんなに嬉しそうなんだよ…。

美姫 「くすくす。冗談よ、冗談♪(ちぇぇ〜)」

そう言う割には、顔がとても残念そうなんですが……。

美姫 「まあまあ。と、そろそろ時間よ」

上手く誤魔化したな。

美姫 「別に誤魔化してないわよ。事実を言っただけよ」

へいへい。それじゃあ、また来週〜。

美姫 「来週は、今まで通りの状況で会える事を祈って〜」

だから、不吉な事を言うなよ!










          



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