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  それ以前

8月9日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜

美姫 「はっじまるよ〜」

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーより、暑い暑すぎる、とお届け中!>



かつて、大海を覆う濃霧によって未開の地とされていた新大陸も既にその半分が踏破され、
冒険へと駆り立てられる者もめっきりとその数を減らした。
しかし、それでもなお、未だ見ぬ地を目指す者もほんの一握りではいる。
その中の一人、明確な理由をもって新大陸を切り拓き続ける男の姿があった。
男は目の前に聳え立つ一つの山――この新大陸において、未だに踏破される事がなく、
その向こう側もまた未開の地となっている――を前に足を止め、懐から立った今鳴り出した携帯電話を取り出す。
二言、三言言葉を交わし、神妙な顔付きで携帯電話を懐へと仕舞う。
そこへ男の連れであろう女が話し掛ける。

「恭也さん、どうかしたのですか」

「斎香か。したと言えば、しただろうな」

恭也の言葉に斎香はよく分からないと首を傾げる。
そんな仕草に出会ってから随分と経つというのに未だに学生時代の姿が重なる。
恭也が既にこの世界へと降り立ち、もう十年以上が過ぎた。
当初は帰る手掛かりを探して冒険していたはずなのだが、もし今その選択を突きつけられれば躊躇するようになったのは、
隣に立つこの女性との関係によるものであろう。
それでも未だに冒険を続けているのは、元の世界を行き来する方法を探す為であった。
流石に時間が経ちすぎているだろうが、それでも家族に無事を知らせる事が出来ればという想いからである。

「カイトからの電話だったんだが、街が一つ滅びたらしい」

恭也の言葉に斎香は息を飲み、やや目付きを鋭くしつつも詳しく聞こうとする。
それを制するように掌を向け、

「流石に電話で全て話せないという事で、この後会う約束をしたんだ。
 という訳で、新しいルートの開拓はまた今度だな」

「そうですね。早く恭也さんのご家族に私も会ってみたいのですけれど」

「まあ、今更慌てた所で仕方あるまい。のんびりとやっていくさ。
 とは言え、お義父さんには申し訳ないがな」

「いつまで現役で働かせるつもりかと言ってましたけれど、本気ではないはずですよ」

「そう願うばかりだな。俺に社長なんて無理だと何度も言っているんだが」

「くすくす。そのやり取りも恒例ですからね。
 一応、お父様もここ数年は後継者の育成をしているようですけれど」

話しながらキャンプの後片付けを終え、二人は街へと向かって歩き出す。

「さて、それじゃあ行くか斎香」

「はい、あなた」

「……」

悪戯っぽく笑いながら言われた言葉に照れて顔を背けつつ、恭也は足早に歩く。
そんな恭也の態度に笑みを深めながら、斎香はその後ろを追うのだった。
だが、彼らは知らない。
この後の再会によって、またしても大きな事件に巻き込まれる事になるという事を。



「…………斎香か?」

「やっぱり恭也さんですね」

「そうなると、お前はカイトスか?」

「見れば分かるだろうと言いたい所だが、悪いが鏡はないか」

旧友との再会より数日後、同じく友人であるカイトスと共に着いた仕事でそれは起こった。
何故か揃って若返った三人。
原因は不明ながら、指名手配されてしまったカイトスの無実を晴らすという点では有利に働くかと思われたのだが。

「アガレスタ学園にだと?」

「そうだよ、カイトス。いや、エイジだったかな。
 今の君に冒険許可は出せないからね。ある程度、融通を利かせるためにもここはそうしてもらえると助かるよ」

カイトスの所属するギルドのオーナーの言葉によって、カイトスは海堂エイジとして再び学校に通う事となる。
それに付き添い、恭也と斎香もまた不破恭也、鷺ノ宮斎香として別口から転入する。
こうしてカイトス、斎香にとっては二度目の、そして恭也にとっては三度目となる学園生活が幕を開ける。
果たして、彼らは事件の謎を解き証し、元の姿へと戻れるのだろうか。

ぱすてるハート3







いきなり久しぶりのCMから始めてみたが。

美姫 「新しいクロス物とは言え、前作とのクロスの続きと言う形ね」

うん。でも、本当に久しぶりのCMネタだったな。いや、楽しかった。

美姫 「と言うか、もっと更新して欲しい所なんだけれど」

あ、あははは。
さ、さて、気を取り直して例によってご報告ですが。

美姫 「はぁー。まあ、良いわ。例によって来週は更新できません」

ご了承ください。

美姫 「で、これまた例によってだけれど、投稿自体は受け付けてますので」

アップは再来週になりますが、これまたご了承ください。

美姫 「さて、それじゃあ報告も終わったし」

今回はこの辺で。

美姫 「まったね〜」

ではでは。


4月26日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜

美姫 「はっじまるよ〜」

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーより、花粉症は辛いよ、とお送り中!>



さて、例によってご報告ですが。

美姫 「いきなりね」

いや、変に長引かせると俺が酷い目にあう……ぶべらっ!

美姫 「ほら、言うならさっさと言いなさいよね」

お、お前が言わせなかったんだぶべらっ!

美姫 「何が言いたいのよ」

もう勘弁してください!

美姫 「仕方ないわね。で、連絡というのは?」

例によって来週からの更新の事です。

美姫 「そう言えば、世間一般ではGWね」

ああ。そんなこんなで更新作業は再来週になると思います。

美姫 「これまた例によって投稿自体は問題ありませんので」

お手数をお掛けします。

美姫 「もっと頭を下げなさい!」

ぶべらっ!
さ、下げてますが……。

美姫 「さーて、報告も終わったしこの辺で」

いやいや、聞けよ!

美姫 「もう時間もないのに聞けって事はとっても有意義な事を言ってくれるのよね」

さて、それじゃあそろそろ締めようか。

美姫 「懸命ね」

それじゃあ、今回はこの辺で。

美姫 「まったね〜」


4月5日(金)

美姫 「美姫ちゃんの〜」

ハートフルデイズ〜

美姫 「はっじまるよ〜」

<この番組は、PAINWESTの雑記コーナーより、久方ぶりに、とお届け中!>



雑記も久しぶりだな。

美姫 「最近は本当に更新してないものね」

ああ。

美姫 「しかも、CMネタは全くと言って良い程やってないし」

まあ、殆ど報告する事がある時だけになってしまったな。

美姫 「という事は今回もなのね」

ああ。
来週の火曜日、4月9日ですが、午後からホームページ内の一部のページが見れなくなります。

美姫 「何でもサーバーのメンテナンスらしいわね」

みたいだよ。後はそれに伴い、アップも出来なくなります。

美姫 「投稿自体は受け付けてますけれど、アップ作業の方は後日になります」

ご了承ください。

美姫 「という訳で報告は以上です」

さて、それじゃあ久しぶりにCMいってみよ〜か。







ドアや窓は勿論の事、カーテンさえも閉め切られた部屋。
さして広くもないその部屋の中央にはドンと大きなテーブルが置かれ、それを囲むように各々が座っている。
光源は頭上から照らされる薄暗いランプの明かりと、テーブルに置かれたローソクの炎のみ。
隣合う者の顔が辛うじて分かるかもという明るさの中、それを意に介する事もなく座った者達は平然としている。
影の数は全部で八つ。
テーブルの長辺に三人ずつに別れ、残る二人の内、一人はリーダーなのか、上座に腰掛け六人を見渡す。
最後の一人はそんなリーダー格の影の少し後ろに下がって静かに立っている。
リーダーらしき影が組んでいた腕を解き、軽く手を上げると慣れた様子で従っていた影が動く。
音を立てる事もなく、予め用意していたのか紙の束を取り出して全員へと配っていく。
全員にそれが行き渡ったのを確認し、リーダーは自身の前に置かた紙の束、何かの報告書を捲る。
それに合わせるように残った者たちがページを捲る音が部屋の中に響くも、それもすぐに沈黙に取って代わられる。
まずは各自で読めというのか、リーダーは何も言わない。
一ページ目に書かれているのはパーソナルデータと呼ぶべきものだろうか。
名前や年齢といった所から始まり、身長や体重、趣味に住所と多岐に渡ってある人物のデータが羅列されている。
続くページでは大よそ一日に取られるその者の行動パターンが羅列されている。
更に続けて読み込まれる三ページ目に来て、六人に動揺にも似た空気が流れる。
それを感じ取ったのか、それとも予想していて待っていたのか、リーダーがようやくその口を開く。

「何故、今日集まってもらったのかはそれで分かったと思う」

リーダーの言葉に皆が肯定するような空気を発する中、右手上座よりに座った影が僅かに震える声を出し尋ねる。

「これは本当なの?」

これまた予想の範囲だったのだろうか。
その質問に首肯して返し、リーダーは一枚の写真を証拠とばかりに指で弾く。
テーブル中央まで滑り止ったその写真に六人の視線が集中し、息を飲む声が空気を打つ。
重苦しい空気に変わる中、リーダーは小さく咳払いをして注意を再び自分へと戻させると、再度口を開く。

「既に真偽の確認をする域は過ぎているのよ。
 最早、この場ですべき事は一つ。どうするかといった対策のみ」

「とは言え、無闇に手を出せばかえって悪化するって事も……」

リーダーの言葉にまず真っ先に弱腰の発言が飛ぶ。
だが、すぐに強気の発言も出てきて、

「やられる前にやれば」

「ですが、それだと誰がやるかという事で私たちの間でも揉めるんじゃ……」

「一層の事、俺たち全員でというのも選択の一つじゃないか」

「もしくは、様子見も兼ねて誰かを雇うと言うのもありかと」

各々が次から次へと発言し、議会は収拾がつかなくなってくる。
殺気立ち始める者や、既に隣同士でつかみ合いになる寸前までいっている者たちも出てくる始末。
落ち着かせる為にリーダーがテーブルを大きく叩くも、今度は情報の真偽を疑い始める。
写真さえも偽造ではないかと。
そんな声に呆れたような吐息を溢し、リーダーは全員を睨むように見詰める。
その視線の強さに思わず目を逸らしたり、気まずそうに俯いたりと様々な反応が出る中、

「この情報を信じる、信じないは好きにすれば良い。
 けれど、これはまぎれもない真実だと私は告げる。それを打破する為に私は動くと。
 もし邪魔をするというのなら、あなた達も敵とみなすわ」

突き放すような言葉に全員が動揺を見せるのだが、それでもリーダーの言葉は止まらない。

「目標とされる人物の名は高町恭也。彼に関する詳細は既に渡した資料の通り。
 今更、追加するような事も得にはないわ。注意する点は御神の剣士という事ぐらいね。
 さて、これが最後の確認よ。降りたい人は誰?」

静かに全員を見渡せば、動揺も収まったのか皆、リーダーを見詰め返し、既に志を一つとしたかのように強く頷く。
誰一人として降りるとは口にしない。それを見てリーダーはその口元に会議が始まってから始めて笑みを浮かべる。

「良いわ。それじゃあ、詳しい作戦内容を説明しましょう」

言って指を一つ鳴らす。
すると今までの暗さが嘘のように、室内に明かりが灯り始める。
まるでさっきまでの出来事が夢だったのかと思う程、室内は明かりだけでなく空気もがらりと変わっている。
だが、テーブルの中央に置かれたままの恭也の写真が、先程までの出来事が夢ではないと証明している。
煌々と輝く明かりの元、リーダーは勢い良く立ち上がる。

「何処からともなく現れたぽっと出の女性に関するデータは今から配るわ。
 ただし、さっきも言ったように彼女の目標は恭也よ。
 皆、心して挑むように。ノエル、例の物を」

リーダーにして、この場の提供者である月村忍の言葉に、後ろに控えていたノエルが新たな書類を取り出す。

「フィアッセ様、美由希様、那美様、どうぞ。
 フィリス様、晶様、レン様も」

左右に分かれて座る少女たちへとノエルは書類を配り終え、再び主の背後へと控える。
先程までとは一転して明るい室内で、同様にページの捲れる音だけが響く。
ある意味不気味に映る光景に、行き成り腕を組まれて困惑している写真の中の恭也の顔が、
引き攣ったように見えたのは、間違いなく気のせいであろうが。
彼女たちの名前は恭也防衛同盟、通称、KDA。
主な行動内容は、出来る限り恭也を一人にさせないという物。
これはそんな彼女たちの影の戦いの記録である。







とまあ、久しぶり故に思いっきりネタに。さしずめ、KDA活動記録といった所か。

美姫 「もしくは恭也へのストーカー活動日記ね」

そんなこんなでそろそろお時間という事で。

美姫 「今回はここまでね」

それでは、この辺で。

美姫 「また次回〜」










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